ここから本文です

転校生 (1982)

監督
大林宣彦
  • みたいムービー 102
  • みたログ 1,166

4.22 / 評価:309件

nostalgieってもう日本語ですね

  • さん
  • 2012年7月2日 14時00分
  • 閲覧数 771
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

【nostalgie】ノルタルジー (フランス語) 郷愁

【郷愁】1 他郷にあって故郷を懐かしく思う気持ち。ノスタルジア。
「故国への―を覚える」「―にかられる」
2 過去のものや遠い昔などにひかれる気持ち。「古き良き時代への―」

郷愁というより、ノスタルジーのほうが頭に意味が入ってきます。
こうやって見てみるともうノスタルジーって日本語になってるんですね。

広島県尾道市。古き良き時代の香りがただようこの街に転校生がやってきた。
幼稚園時代にこの尾道に住んでいたという転校生・斉藤一美は、幼馴染のやんちゃな男子・斉藤一夫にちょっかいを出してばかり。
二人はある時、神社の階段から転げ落ちてしまった。
すると二人の心が入れ替わって大変なことに…
元にもどれないままなのに一夫は横浜に引っ越さなければならなくなってしまった。

最初に見たのはテレビの洋画劇場かなんかで私は中学生でした。
すごく面白いドラバタコメディだったはずなのに、年を重ねて今見ると、あいかわらず面白いのだけれども、青春時代ならではの出会いや別れ、心のゆらめき、取り戻せない若さやなんかへの想いが胸の中からとめどなく湧いてきて、あやうく溺れそうになってしまいました(笑)

私はわりと最近オバハンになったのだけど、世のオバハンオジサン、ジジババたちは、こういうどうしようもない切ない想いをどう処理してるのかな?
私なんか胸がしめつけられすぎて窒息しそうになります。過呼吸一歩手前。
なので、最初からノスタルジーやお涙頂戴を売りにしている映画はみません。命が危ないので(笑)

この映画はお涙頂戴なんかじゃない、ドタバタコメディなんです。
一美役の実年齢16歳(!)の小林聡美が躊躇なくばんばんオッパイを出すわ、チン○を連呼、男子をブッ飛ばす。決して美人じゃないけど、なんてかっこいい、素敵な女の子なんでしょう。
一方一夫役の尾美としのりは、とても17歳には思えない、女の子になりきった神がかった演技。オカマじゃないんです。女の子なんですよねー。でも笑わせてくれます。

さまざまな冒険を経て(性が入れ替わるって大変なんです。大冒険!)二人は無事元の体に戻るのだけど、すぐに一夫の引っ越しで別れ別れに。
このラストで涙腺をブッ壊されてしまいます。コメディだと油断してたところにこの落差。東尋坊も真っ青です。

数か月自分自身であった体との別れ。
さまざまな出来事を経てわかり合えた大切な親友との別れ。
好きになったた異性との別れ。
青春を過ごした尾道との別れ。
大切な時代との別れ。

どんな人の心の琴線にも触れてしまうであろうすばらしいラストシーン。
一夫君は8ミリが趣味の映画少年=大林監督なんですよね。故郷尾道への、監督自身の懐かしい青春への想い…この辺に気がついてしまうと切なさ倍増です。

尾美としのりについて。
『時をかける少女』で見た彼は、ちょっと太ってて顔がパンパンでモソモソしゃべり、全然かっこよくなくて、なんでこの男の子が飛ぶ鳥を落とさんばかりのアイドル女優・原田知世の相手役に選ばれたのかなーと不思議でしたが、『転校生』の時は結構イケメンだったんですね。あの時代だと沖田浩之みたいな感じ。
本当になりきっていて違和感のかけらもない完璧な女の子演技。天才ですね。
今思えば尾美君がいなければ『時かけ』も、原田知世の限りない棒演技にかき消され、名作とは呼ばれなかったかもしれません。
現在も存在感のある名優として小林聡美ともども活躍していてとても嬉しく思います。
またこの人が主役の映画を見てみたいですね。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 笑える
  • 楽しい
  • 悲しい
  • ファンタジー
  • スペクタクル
  • 不思議
  • 勇敢
  • 切ない
  • セクシー
  • かわいい
  • かっこいい
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ