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HOUSE ハウス

たーちゃん

4.0

ネタバレ肉体が滅んでも、誰かの心の中に生き続ける

高校時代に拝見して、もの凄く衝撃を受けた映画です。 その当時、私も8ミリ映画で映画を制作していました。そんな私にとってこんなに刺激を受けた作品はありません。高度なアニメーション手法などとても真似のできないものがある中で、カメラのアングルやストップモーションやコマ落としの手法など8ミリ映画でも充分応用の効く手法を多用していて、このカット手法を取り入れて撮影してみようなど大いに参考にしたものでした。 今見るととても古臭い感じがしますが、当時としてはとても斬新で大林宜彦という監督を意識したものです。 あの頃はそれに「家が人を食べてしまう」というホラー要素にもひかれました。 怖い話だと言う印象だったのですが、改めて今の年齢になって拝見すると戦争で恋人を亡くした反戦映画の要素のある映画だったのですね。 主人公の池上季実子さん演じるオシャレも死んでしまうので、何か中途半端な感じがしていのですが、他の方のレビューを見て真の主人公はこの建物にいるおばちゃまの南田洋子さんだった事に気が着かされました。 また大林監督の映画に対するメッセージの様な気がしました。 最後の南田洋子さんのナレーションに尽きる気がします。 「例え肉体が滅んでも、人はいつまでも誰かの心の中にその人への思いと共に生き続けている。だから愛の物語がいつまでも語り継がれていかなければならない。愛する人の命を永遠に生きながらえさせていくために。永遠の命。失われることのない人の思い。たったひとつの約束。それは愛。」 この時の池上季実子さんも大場久美子さん、神保美喜さんいいですね。決してうまくないのですが、もしかしたら一番イキイキとしていたのではないでしょうか。池上さんのヌードも衝撃でした。こんな若くして脱いでるんですね。 お父さん役も誰かと思ったら笹沢佐保さんという作家なんですね。あと後妻になる事になる鰐淵晴子さんのきれいな事。びっくりです。 今のCG技術が使えたとしたらまた全然違う作品になっていたのでしょう。でもこの手作り感がいいのかもしれません。 大林さんが亡くなっても、映画は残って誰かの心の中で生き続けるのでしょうね。 少し感じたのは、映像が斬新な割に録音技術が良くない箇所がありました。セリフの音が割れてたり、音楽とセリフのバランスが悪かったりしていました。

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