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ハワイ・マレー沖海戦 (1942)

監督
山本嘉次郎
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4.10 / 評価:21件

1942年の日本の戦勝気分が分かる

1941年のハワイ攻撃は綿密な準備と(結果的に)宣戦布告なき奇襲で、マレー沖作戦は英国のミスもあり、日本海軍が完勝した。その時点で作った、例外的な、景気のよい明るい映画だ。開戦初頭の日本の気分を知るのには、最適の史料である。

日本の戦争を正しいと考え、日本軍をもっぱら応援したい人も、この映画に共感するかもしれない。

けれども、現実の太平洋戦争の歴史は、そのあと苦戦、失敗、敗北に転じていき、兵士の犠牲も急増する。戦後しばらく経っての名画『太平洋の嵐』で、ミッドウェイ敗北に登場人物が「これが戦争だ」と歎じるような状況が、繰り返されるのだ。

本作のハワイ真珠湾攻撃のシークエンスは、最近の『連合艦隊司令長官山本五十六』などでも踏襲されている。たださすがに、米国相手の戦争で勝てるか、戦争を回避する方法(つまりアメリカ等が批判する中国侵略の中止)を取れないかと政治家や軍人が悩むストーリーも並行しておかれているので、当時の日本が、不安はありつつも、ギャンブルのように最初の作戦を成功させた歴史が学び取れる。

マレー沖海戦の方は、ほかには映画になっていないようだ。イギリスの誇る2隻の戦艦があっけなく沈むのは、気の毒な気もする。イギリス側の記録が、翻訳されて文庫本になっていたような読んだ覚えがあるが、当時は戦艦の強さがどの国でも過信されていた(だから日本は大和を建造した)のと、護衛空母が事故で付いて来れなかったことが敗因らしい。でも、この映画によっても護衛の駆逐艦は沈めなかったので、乗組員はある程度救助されたのだろう。(戦艦大和を沈めた大規模な米空軍も、1~2隻の駆逐艦は沈めずに残しておいた。戦争での儀礼ということか。)

ちなみに、イギリスの別の有名な戦艦フッドの最後も、イギリス映画『戦艦ビスマルクを撃沈せよ』で、悲劇的に描かれている。

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