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瞳の中の訪問者

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3.0

大林監督の珍作

「瞳の中の訪問者」は『HOUSE/ハウス』で 35ミリ劇場デビューした大林宣彦監督の2作目。 当時は、そりゃあ期待しました。 『HOUSE/ハウス』に熱狂したファンとしては、 また傑作が観られると。 大林宣彦監督は僕にとって『HOUSE/ハウス』や 尾道三部作のような名作だけを撮る監督では なく、「瞳の中の訪問者」のような珍作を 完成させる方でもありました。 名作を撮る大林監督と、珍作を撮る大林監督と。 どちらも大林監督は堂々としているので僕自身が 作品に恐縮してしまい、受け入れたいのに拒否 している自分との闘いを強いられる、ように なってしまいました。 今回、新文芸座で 新作『花筐/HANAGATAMI』完成記念! ワンダーランドの映画作家 大林宣彦映画祭2017 が開催され、上映作品を全て観たいという 誘惑にかられながらも一作一作思い出してみても 珍作の方が多いのではないだろうかと 思った次第。 しかし今回「瞳の中の訪問者」を観直して、 大林監督の遊び心を受け入れられる自分がいて、 絶望することなく楽しめた。 デビューしたばかりの片平なぎさや志保美悦子が 煌めいていて、やはり大林さんは女優を撮れる 監督さんだと感動。 珍作によくある居心地のワルさは、相変わらず 数回実感。 でも、それも大林映画なのだと、ノスタルジーに 浸ってしまった。

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