あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
本編配信
スマートフォンご利用の方はアプリから視聴できます。
予告編・動画
作品レビュー(25件)
- もも
4.0点
ネタバレ60年前昔観ました
このレビューにはネタバレが含まれています。 - gte********
4.0点
CGを見慣れた現代では、本作のようなアナログ特撮はまったくもって時代遅れに映るだろう。特撮の神様・円谷英二と言えども限界はあり、ゴラスや地球や宇宙船を吊ったピアノ線が何度もはっきりと見える点だけでも確かに興覚めだ。 けれど、これは今から丁度60年前の作品なのだ。地球の危機、世界の団結、宇宙の戦いという、ハリウッドが今扱うようなテーマをこの当時に発想し、映像作品として実現していたということに私は敬意を表したい。 巨大な隕石が地球にぶつかるかも・・。それを避けるには、隕石の軌道を変えるか、地球を動かすか、という二つの解決策が最初に提示される。本作は後者だが、前者を取ったのが「アルマゲドン」だ。そう考えるだけでも本作の先見性がわかる。 あとはV-Tolも。後にTV「ウルトラマン」の科特隊ビートルとして継承されるが、それだけではない。そもそもV-Tolとは垂直での離発着が可能な飛行物のこと。ドローン全盛の今、V-Tolがようやく話題になっている。時代がやっと追いついた感じだ。 それにしてもあの怪獣(マグマ)。子供の頃、初めて本作を観た時には、「何だ、これだけしか怪獣が出ないのか」と随分不満に思ったものだが、大人になった今観直してみると、逆にあの怪獣が邪魔だ。造形もまるっきりトドでへなちょこだし。
- tcp********
2.0点
怪獣も意味不明、宇宙人も出ない。最初から意味不明、奇想天外、気宇壮大、空前絶後、理解不能、何で???誰でも疑問が百くらい浮かんでくる。でもいいんです。答えは唯一つ、東宝特撮ですから、ハイ。池部良、東映の任侠映画の人というイメージが強いですが、当時は東宝の俳優さんだったんですね。水野久美、まとも(失礼!)な若い女性ですが、マタンゴとかX星人のイメージが強いです。しかし、理解の領域を遥かに超越しています。
- ムービークリニック
4.0点
円谷英二による東宝特撮映画50本目の集大成を目指して、構想3年、製作費3億8000万円、製作延日数300日、特撮パートが全体の3分の1を占める超大作。 記述にあるように南極に建設する地球推進器の施設の造形はもちろん、建設映像に抜群の予算を費やしているのが観ていて気づく。 骨太のSF大作。宇宙からの遊星衝突の危機を描いた人間ドラマである。 なんとなくウルトラマン世代が観ると、昨年85歳で亡くなったイデ隊員役の二瓶正典(正也)さんがコミカルな役で出てたり、ウルトラマンのジェットビートルとよく似ている戦闘機が出てきたり。ウルトラマンのスピンオフのように懐かしく感じる。 現代に例えればハリウッドばりのSF映画だと思うんだけど(アルマゲドンと言った方がいいか(笑))、そう考えるとあの怪獣はいらなかったんじゃないか。 たしかに地球の軌道を変えるということは、冷静に考えると環境変化に多大な影響を与えるとは予想できる(おそらく地球崩壊するかも)。南極の氷が溶けて封印されてた生物が出現するというともっともかもしれない。 ただ記述を見ると、上層部のごり押しで登場する怪獣ということで少し残念。円谷イコール怪獣という偏見かのよう。 宇宙飛行士の家族の中の高校生君が、地球が避ければいいじゃんというノリで「それだ」という展開に。日本の映画ってこういう展開多いですよね(笑) 人間ドラマの部分は、特に内閣の様子はシリアスで、初回土星探査機のゴラスでの事故を飛行士のせいにしようとして内閣を守ろうとしたり、英雄にするかとか貴重な資料を送ってくれたんだぞという真っ当な意見だとか。なかなか深い。 国連での全世界での原子力技術の提供などの駆け引きも現実的で興味津々で観てました。 南極の原子力推進器(ジェットパイプ基地)で地球ごと移動。ゴラスを交わした後は元に戻すのだ。今度は北極に基地を建設か。すごいスケールである。 劇中の演出で、テレビ電話やVTOLジェット機で上下推進ができるなど夢の技術が登場、現代では普通のことであるが当時のSF考証はすごい。 宇宙ロケットの推進器も、慣性航法を利用し燃料の概念を考えた内容でした。 惑星移動だけがスケールデカくて化学考証は置いといてのことではあるが、そこがビックなSF物語。そこが楽しいとこなんです。アルマゲドンだって遊星に着陸して穴掘っちゃうんです。ここはSFの醍醐味なんですね。 宇宙飛行士の決死の飛行、初代探索ロケットの悲劇、そして飛行士の恋愛、国連での国を超えた協力体制、南極の大建設、そしてゴラスの恐怖、円谷特撮の真骨頂でした。
- カーティス
4.0点
『地球最後の日』や『アルマゲドン』などでお馴染み天体衝突ものを、ゴジラシリーズのスタッフが作った和製SF。といっても、前述の2作品とは似ても似つきません。地球から逃げるわけでも天体を破壊するわけでもなく、なんと地球を動かして衝突を回避してしまおうというユニークな内容。 突拍子もないアイデアなのですが、だからといって茶化したりせずに、正攻法で描いているのが好印象。 地球に接近してくる妖星ゴラスのヤバさが徹底して描かれており(ゴラスの圧倒的な引力にひきこまれていくロケット、ゴラスに飲みこまれる土星の環や彗星などなど)、破壊なんて到底無理!というのをこれでもか!と見せつけてくるのです。そのうえで地球移動作戦が描かれるのですから、荒唐無稽ではあるものの「こうするしかない」という説得力を感じます。この辺の作劇がうまいです。 とはいっても、ゴラスが地球に最接近するまで話が大きく動くことがないので、小エピソードを詰めこんで飽きさせないようにしてあります。それが話を散漫にしているきらいはありますが、サービス精神旺盛で嬉しかったです。 個人的に気に入っているのが工事シーン。足場が無数に立てられ、大量の重機が行き来する様を見ていると、工事現場のダンプカーやショベルカーを夢中で眺めていた子供の頃のワクワク感を思い出します。東宝特撮のお家芸であるミニチュア特撮で描かれているのですが、本当に人が作業しているんじゃないかと思えるような、イキイキとした画になっていました。 …でも、怪獣の出現はいらなかったかな(汗) そんなわけで、ハッタリと真面目さが同居した、楽しいSF映画でした。
スタッフ・キャスト
人名を選択するとYahoo!検索に移動します。