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連合艦隊 (1981)

監督
松林宗恵
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  • みたログ 341

4.05 / 評価:144件

戦争映画としての評価は厳しいと思う。

  • うろぱす副船長 さん
  • 2007年7月8日 8時16分
  • 閲覧数 1000
  • 役立ち度 17
    • 総合評価
    • ★★★★★

昭和56年(1981年)に公開された東宝の戦争映画です。
「8・15シリーズ」の流れを汲む太平洋戦争を描いた作品ですが、東宝としてもしばらくの間、本格的戦争映画は撮っていなかったので久々の東宝戦争映画大作として話題になりました。
企画自体はかなり以前からあった様ですが、前年に公開され大ヒットした東映の「二百三高地」の影響が製作を決断させた大きな要因だった事は確実だと思われます。
しかし戦争映画として高い評価を受けた「二百三高地」に比べるとかなり問題点が露見してしまうのも事実です。
私なりに感想を列挙してみると
?軍幹部の作戦指導の責任の追及の描写が甘い。
「二百三高地」では多くの犠牲を出してしまった旅順攻防戦での軍幹部の責任が厳しく追及され「一将功成りて万骨枯る」という事が見事に描かれていたが、「連合艦隊」では軍幹部は「忠誠心溢れる勇敢な軍人」としてのみ描かれ作戦の失敗や多数の兵士の犠牲に対する彼らの責任がほとんど触れられていない。
?主人公たちがエリート士官
「二百三高地」では乃木将軍と召集された最前線の無名兵士たちが対等の映画の主人公として登場し下級兵士の”叫び”が聞こえてくるが、「連合艦隊」では登場人物の大半はエリート士官でありあくまでエリート士官の視点で見た太平洋戦争観になってしまっている。下級兵士の声はほとんど聞こえてこない。
?太平洋戦争のダイジェスト版になってしまっている。
「連合艦隊」では「真珠湾攻撃」、「ミッドウエイ海戦」、「ソロモン作戦」、「フィリピン海戦」、「沖縄作戦」の5つの海戦が描かれているが2時間足らずの上映時間では一つ一つの海戦の描き方は簡略化されざるを得ず、どの海戦シーンも中途半端で消化不良な感じを受けてしまう。映画全体として見た場合「太平洋戦争のダイジェスト版」という印象。
?女々しく”お涙頂戴”的演出にやや食傷気味。
「二百三高地」のリアルな戦場の描写に対して、「連合艦隊」は”観客を泣かせよう”というお涙頂戴的演出が全編に感じられる。
泣かせようとするシーンが多すぎるため、戦争の”リアル”さがあまり伝わって来ない。
?”敵”が全く登場しない。
「二百三高地」では”敵”であるロシア兵が多数登場し、彼らも日本兵と同じ人間である事が強調して描かれているが、「連合艦隊」では”敵”であるアメリカ兵は唯の一人も登場しない。登場するのは米軍の艦船や軍用機のみであり、日本軍は敵の”兵器”のみと戦っている感じ。
”敵”であるアメリカ兵の人間としての姿や苦悩も描いてほしかった。
以上のほかにも予算上の制約からか過去の東宝の戦争映画の映像を再び使用するなどあまり良い印象は受けませんでした。しかし、最近の東映戦争映画の好調を見ても東宝には頑張ってもらいたい。往年の「8・15シリーズ」を彷彿させる名作の登場を期待しています。

詳細評価

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