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蜘蛛男 (1958)

監督
山本弘之
  • みたいムービー 1
  • みたログ 3

4.33 / 評価:3件

こちらが先(1929年生まれ)だぞ!

  • bakeneko さん
  • 2011年6月15日 14時08分
  • 閲覧数 970
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

江戸川乱歩の“蜘蛛男”の映画化で、元来2つの連続した作品だったらしく、「殺人鬼蜘蛛男」と「蜘蛛男の逆襲」の2部構成になっていて(上映時間は合計で約115分)、原作に忠実な滑り出しからは思いもつかない展開に、失笑必死のトンデモ映画であります。

蜘蛛男の原作は1929-1930に書かれたのですから、スパイダーマン(1963)よりも遥かに先輩であります。流石に糸は出しませんし超人的な力もないのですが、変態性では負けていませんし、女性の好みは日本の蜘蛛男の方が上質な様な気が致します。
で、本作ですが、
原作のオープニングに忠実に始まる物語に、きちんとした推理&猟奇サスペンスが楽しめると思ったら、ポプラ社の少年探偵シリーズを更に薄めたような展開が待っています(原作の変態性&性的モチーフは霧散してしまっていて、更に推理小説としての論理性も...)。
そして観客は、杜撰な脚本がもたらした
蜘蛛男の一貫性のない性格と行動
御都合主義の展開、
ぬるいサスペンス、
何も考えていない登場人物、
超人的な描写とでくのぼう描写が交錯する明智小五郎、
等に突っ込みを入れつつ観入るのであります(つまり、設定や法則が全て異常な世界の中での馬鹿vs変態の対決を観る訳であります)。
それでも、美形揃いの女優陣(ちょい役の娘さえとびきり美しい!)や変なパノラマのデザインを観ていると、ちょっと愉しい気分になる作品で、昔のジュブナイル探偵小説の匂いも思い出させてくれます。
もう、どこから突っ込んだら良いのか分からない―珍作ですが、原作の猟奇&耽美性が無くなっているのでお子様が観ても無害な作風にはなっています(お父さんは美女を観て不満を解消しましょう)。


ねたばれ?
1、“蜘蛛男”の映画化は何と本作しかありませんが、TV作品では東映が創った「江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎(第1回)殺しの招待状 蜘蛛男より」もあります。
脚色:池宮彰一郎、監督:工藤 栄一、明智:滝  俊介で、時代を1970年代に置き換えています(やることは同じですが)。蜘蛛男はなんと伊丹 十三!美女の裸も沢山出てきます♡。
また、天知茂の明智小五郎 美女シリーズ「化粧台の美女(『蜘蛛男』より)」は、原作とは全く別物であります(本物の蜘蛛も出てきます♡、井上梅次監督作―これはこれでサスペンスフルで面白い!)。
2、“地獄絵を見せる!”と宣伝している恐怖の館=パノラマ館の庭に“可愛らしい子供用のメリーゴーランド”が...(やっぱり怖いよ、蜘蛛男!)

詳細評価

物語
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