初春狸御殿
作品レビュー(5件)
- 山浦国見
3.0点
和製ミュージカルという割には役者が歌うシーンが少ないし、セット丸わかりのスタジオ。腹鼓を、はらつづみではなく、はらづつみと誤読しまくるし、役者も演技がキレがすくない。 しかし、役者が本当に楽しそうなんですよね。音楽が吉田正、佐伯孝夫という黄金コンビ、神楽坂浮子、松尾和子、といった歌の吹き替え陣、ピアノ仕立ての階段のような仕掛け付きセット。色彩設計が迚も美しいし、色っぽい河童たち、各地の民謡もたっぷり、 クスッと笑ってしまう箇所もあり、決して詰まらなくはない、ないのだが、市川・若尾の大傑作を期待して見ると肩透かしを喰う。 B級映画好きならオススメ。
- rec********
2.0点
その昔映画が娯楽の王道だったようです。でなければこのシリーズが多作製作されるわけがありません。木村恵吾はそんな時代にメガホンを手にして本当に幸福な演出家(映画作家でなく)だったに違いありません。ほぼ同時期に撮られた黒澤明の「隠し砦の三悪人」の日劇ダンシングチームによる火祭り女性たちが今なおあれだけ映画的躍動感が廃れてないのは映画に古いも新しいもない証だと思います。鈴木清順がこのシリーズを原案に「オペレッタ狸御殿」を撮ってますがその作品にどこか力不足を感じたのは齢のせいかな?と頭にもたげましたがどうやらそれだけではなく原点そのもに問題があったようです。
- いやよセブン
3.0点
狸の若様(市川雷蔵)がお見合いにやってくるが、お姫様(若尾文子)は人間と結婚したいと家出してしまう。 そこへ現れたのがカチカチ山の狸とその娘(若尾文子)、お姫様とそっくりなので、とりあえず代役をお願いする。 しかし、若様と娘は恋におちてしまい・・・。 音楽は吉田正、歌と踊りがテンコ盛り、どいうわけかとても色っぽい河童など、娯楽性は抜群!
- mar********
4.0点
すごい! オープニングからなんか楽しげな音楽が流れ、 明るく楽しいかんじ! 雷蔵が歌って踊る!っていうのが気になったけど、 雷蔵様はやっぱりかっこよいのかどうなのかわからない。 それにしてもシュールで面白い! 狸モノの映画って昔はたくさんあったらしいけど、 全部こんなかんじなのかな。 カッパの女の子たちのグラマーっぷり&泣き声ヒュイッ♪がかわいい! こうなったら、狸まつりだ!ってすごいよ狸まつり! なんか一緒に歌い踊りたくなる映画。 やっぱりオペレッタ狸御殿も見に行くべきだった。 狸ものはきっと、日本が誇れる文化です。 2005/6/28
- mif********
4.0点
昔話「かちかち山」でひどい火傷を負わされた狸が実は生きていて、きれいな娘が生まれていた。 という設定の下で繰り広げられるお話らしいです。 これを観ていて、アメリカのミュージカル映画「オズの魔法使い」を思い出しました。色彩が似ています。 CGがない時代の映画だと思うのですが、たぬきがぽんと消えるシーンなどがかわいらしく撮れていてかわいいです。 また、市川雷蔵さん登場シーンが、どこで映像を繋いでるのか分からないほどスムーズですごいなあと思いました。 歌ってる勝新太郎さんや中村玉緒さんが観れるのも珍しいような気がします。