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大菩薩峠 竜神の巻

ムービークリニック

4.0

ほし よっつ!

大菩薩峠 雷蔵版 三隅監督作品。三部作の2作目。雷神の巻。 巻とつくと、1話完結風のイメージを持ってしまう。 ところが冒頭から前回のラストシーンから始まるという潔い?スタート。これまでのあらすじの説明もないので1作目を観ていないと登場人物が全くわかりません。 面白く観るには1作目を観よう。 竜神の巻もラストは途中休憩かと思うほど、ものすごいブッツリ切られます。次の完結編を用意しておくことを勧めます。ジャンプの週間漫画の最後のページという雰囲気であります。 さて物語は、主人公の枕竜之介を敵と追う兵馬の戦いから始まる。霧の中で見失う兵馬。大勢の武士を斬り森に座り込むがそのことを忘れてしまう。やや亡霊に苦しめられるというホラー要素がある。 竜之介は名前を偽り、日々流れて過ごすがとある反幕府組織に参加したために追っ手の爆弾にて怪我を負い目が見えなくなる。 殺めた妻のお浜に似たお豊と出会ったり、これまた敵と竜之介を狙うお松の苦難、いろいろな人物を交えて進む物語である。 前回と同じく、中村玉緒が別人役で主人公と恋仲になる。玉緒さんは大映時代は結構お色気役担当でもあったんですね。準主役ですけどね。人気抜群だったのでしょうきっと。 お松は、これまた前回から引き続き苦難の道でハラハラさせる役。主人公におじいさんを殺され、親戚に女郎屋に売られ、女郎屋から助けてもらったと思ったら、騙されてまたも売られそうになる。美人さんですからこういう役も納得の妖艶さであります。山本富士子はミス日本ですからね。 松を助けた、お恵もこれまた美人さん。近藤美恵子はミスユニバース日本ですから。美貌が溢れてます。 豪華女優陣でした。 活劇も最高で、目が見えなくても気配でバッタバッタと斬りまくる竜之介。「心は生まれた時から闇だ。目は治らない方がいいかも」という渋いセリフ。 竜神村では災いの兆しが。 玉緒さん演じるお豊をしつこくストーカーする町人が見事にウザい設定で、手込めでつれてきたお豊にいつも嫉妬して、家に火をつけてしまう。これが竜神の災いとなった。村中に広がる火。 このストーカーシーンはいい味出してる演出なんだよね。イライラしますよ。 そして目の見えない主人公がまたもや敵討ちの兵馬に追い詰められる。またもや第1作目と同じラストシーンだ。韻を踏んだ作りなのか脚本の妙か。 相変わらずのカット割映像。三隅監督らしさ抜群。早速完結編に進もう。 私、三隅監督好きなのもあってこの大菩薩峠気に入ってるのですが、多く作られた主演が違う映画版の中では、今ひとつ人気がないような記事が見える。抜群の映像と面白さですけどね。

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