台風はなかなかやって来ません。
- mal***** さん
- 2010年10月17日 17時55分
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てっきり大型台風が日本を襲い、その状況下で過ごすことになった人々のパニック状態を描いた特撮映画だと思っていたのですが、映画の大半を占めるのは社会派サスペンスドラマという、変わった映画に仕上がっています。
やたら台風とネオンの危険性を説く正義感あふれる新聞記者に宇津井健、恩に忠実すぎて悪に染まる男に田宮二郎(かなり男前です)、体の具合が悪い殺し屋に高松英郎という大映社会派映画に欠かせない俳優が、それぞれの持ち味を発揮しているのは良いのですが、映画のタイトルがタイトルだけに、俳優陣の頑張りが活かされていない印象を与えている気がします。
で、肝心の台風は上映1時間後にやっと東京に上陸し、ここで特撮映画としての本領をようやく発揮します。でも、これがノストラダムスの世紀末予言かと思うくらい猛威を持ったモンスター級の台風なんで、逆にやり過ぎ感ありすぎという結果です。また、その状況下で展開される利権がらみのドラマって強引だと思うんですが・・・。
最後に宇津井健が?俺が台風を甘く見ちゃダメって言ってたろ?と言わんが如く説教して終わりの1963年の本作、台風云々よりドラマ重視で作った方が良かったのではと思わされる不思議な映画でした。
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