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ふたり (1991)

監督
大林宣彦
  • みたいムービー 61
  • みたログ 582

4.20 / 評価:200件

制作者の意図(スーパーネタバレ閲覧注意)

  • wt0***** さん
  • 2016年8月10日 16時30分
  • 閲覧数 3611
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

 公開当時映画館で7回,パンフレット・サントラ・中島朋子のCDはもちろん,キネ旬,月刊シナリオ,あげくにポスターまで買い,その後もLDそしてDVDも購入している「ふたり」マニアです。

 石田ひかり・中島朋子の神々しいオーラ,美しい風景,そして華麗な久石譲の音楽,全てがそろった僕の好きな映画の頂点の映画です。死ぬまで見続けると思います。

 当時の資料から制作のこぼれ話をちょっと。ただ,記憶に基づくので不正確です。
1 討ち入りシーンの雨。これは意図したものではなく,撮影日に降っちゃったからそのまま生かした。
2 当時,久石さんは,大林監督から大量に曲を発注され難儀した。
3 そして,最大のネタバレは,(見たくない人は以下見ないでください)


 千津子の幽霊はいません。実加の想像です。これは,映画も原作もそうです。大林監督・赤川先生がそろって言っておられます。映画だと別れのシーン以下で示唆されてます。
(1)千津子が亡くなったとき右袖のボタンがほつれました。そして,鏡のシーン以外では全て右袖です。鏡のシーンだけ左袖です。これは,鏡に写っている実加の姿を,実加が千津子に見立てているので,左袖になったのです。
(2)その後の,実加の台詞「今鏡の中の私がお姉ちゃんに見えた」
(3)その後の実加の台詞「目をつぶれば誰にでも会える」
(4)最後の台詞「小説でつかまえる」。つまり,想像を書き出すということです。
(5)最後の実加が事故現場の坂を上るシーン。実は,背中のショットは千鶴子です。これは,千津子の死を受け入れられず事故現場を避けていた実加が,千津子の死を受け入れ千津子を自分のうちに取り込めたという描写です。

 したがって,制作側の意図は,実加が自分の力で成長していったというストーリーです。
 ただし,一つだけ矛盾があります。それは,千津子の幽霊に言われて,実加が第九へ黒い服を着ていったことです。これは原作も同様です。映画も原作も実加が千津子が黒い服を着て第九に行くことを知っていた描写はありません。つまり,幽霊の千津子が教えるほかありません。あえて補完すれば,千津子が亡くなる前に聞いていたが,かすかにしか覚えていなかったとでもすればよいと思います。

 私は,千津子の幽霊が存在しようがしまいがどちらでもいいと思っています。観る人が好きに決めればよいと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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