●駄作に終わったことを、非常に残念に思う
- tchan1020 さん
- 2012年10月8日 20時03分
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●子供の頃にテレビドラマで見た「怪傑ハリマオ」と同じような、単純なアクション映画かと思ったが、太平洋戦争中、英領マレー半島で日本の軍属として活動した日本人・谷豊の活躍を、比較的史実に忠実に描いた映画だ。
●素材は悪くないと思うが、和田勉の演出が悪いのか、脚本が悪いのか良くわからないが、ストーリーの流れがかなり悪い。ハリマオを演ずる陣内孝則もミスキャストだろう。
●陣内孝則は、決して下手な役者ではないと思うが、彼のキャラクターのせいで、「おっちょこちょい」のハリマオになってしまった。軍属としての活躍も全然インパクトがない。ハリマオを戦争に利用する参謀本部情報部の少佐(山崎努)も、どこか間抜けな描き方だ。やはり、和田勉の演出が悪いのかもしれない。
●和田勉のNHK時代のドラマは全部見たが、かなりインパクトのあるドラマで、今でも強く印象に残っている。配役も、山崎努や夏目雅子など、ドンピシャだっただけに、和田勉が映画に進出するとき、それなりの期待をしていた。しかし、この映画を見る限り、映画進出は失敗だったとしか言いようがない。実際、この映画はほとんど評価されなかったと思う。
●ここまで史実に沿った内容なら、ハリマオのキャラクターも知的に、もっと緊迫感のある描き方のほうが良かった。マレー作戦におけるハリマオの謀略活動の位置づけも、もう少し説明があってしかるべきだ。
●ハリマオを題材とした映画は、もう作られることはないだろうが、それだけにこの映画が駄作に終わったことを、非常に残念に思う。
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