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他人の顔 (1966)

監督
勅使河原宏
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4.08 / 評価:24件

ビヤホールのシーンには安部公房も出演!

  • bakeneko さん
  • 2019年2月13日 9時30分
  • 閲覧数 340
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

自己のアイデンティティをライフテーマにした安部公房が代表作「砂の女」に続いて書き上げた原作を、前作「砂の女」の映像化で映画界の新星となった勅使河原宏が映画化した作品で、原作者の安部公房自身が脚本も担当しています。

原作者が映画化に際して脚色して、原作と異なったキャラクターの挿入やエンディングとなっている映画版で、
原作は延々と“顔”に対するペダンチックな考察が繰り広げられますが映画では最小限の会話に留められていますし、モノローグや手紙を多用していた原作と異なり、素直に映像で物語を見せて行きますので原作よりも取っ付き易いかもしれません(まぁ、あの変質的な執拗さが原作の味なのですが…)。
工場の事故で顔に重傷を負った主人公(仲代達矢)は、精神科医なのに整形も研究している医師(平幹二朗)の技術で“他人の顔”を手に入れる。それまでの過去から開放されて二重生活を送るようになった男は、妻(京マチ子)を別人として誘惑することで別人となった自分を確信しようとするが…という展開で、顔というアイデンティティに関する考察と人間の孤独感を浮かび上がらせてゆきます。
本筋とは別に、“長崎の原爆で顔の半分にケロイドを負った美少女”のエピソードも挟み込まれていて、“美と醜”に関する考察も浮き彫りにしてゆきます。
前作「砂の女」の主演2人=岡田英次&岸田今日子のゲスト出演や、村松英子、千秋実、井川比佐志、田中邦衛らも顔を魅せている作品で、前田美波里は歌声を聴かせてくれますし、管理人の娘:市原悦子は不思議な存在感を出しています(ヨーヨーは下手ですが…)。

そして、シュールな加工映像を挟み込んでくる勅使河原文法に加えて、音楽担当の武満徹はワルツ調のテーマ曲で不条理感を出しています(後のこの曲は、「弦楽合奏のための“3つの映画音楽”第3曲として全集に収められます)。

「砂の女」に続く、安部公房&勅使河原コンビ作として“人間のアイディンティティ”について考えさせられる作品で、突然の京マチ子のヌードにも驚かされますよ!

ねたばれ?
結局、女の勘には適わないってことですな…

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