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雷撃隊出動

yba********

5.0

まるで、戦後の作品のような…。

もちろん、戦争末期に撮られた「戦意昂揚映画」なんだけど、リアルな「負け戦」に向かっている戦況描写と、悲愴感が漂っていて、「これ、戦意昂揚するの?」っていう作品。 この作品が、当時の海軍省の管轄で撮られ、公開されている時点で、いかに戦争中の日本が「軍国主義の狂った悪魔の侵略主義国家」じゃなかったことがよくわかる。 (知らない人に 「これ、当時の記録フィルムを元に、戦後撮られた『反戦映画』だよ!」 って言っても信じそうな内容。) 多分、「前線の苦労を銃後の国民に知らせる」のと、「米軍に対する敵愾心を煽る」のが目的なんだろうけれど…。 出てくる飛行機や日本の空母は、基本的にもちろん本物。 一部模型による特撮(米韓隊への攻撃シーンとか)もあるが、最少限。 (ただ、同じ円谷英二監修でも、「真珠湾」と比べると…。という感じ。 この辺も「戦況ゆえ」なんだろう。) 零戦の52型への給弾シーン、天山や一式陸攻の雷撃訓練シーンは本物ならではだし、瑞鶴内の様子や、瑞鶴からの天山発艦シーンは、「トラ!トラ!トラ!」と「トップガン」を合わせたような感じで、ちょっと驚いた。 あと、昔の日本の様子とか、「日本人の顔」とか、「ああ、昭和の日本って、こんな感じだった…。」って、劇中の「慰問映画」に「慰問」されてるし…。 戦意昂揚映画のはずが、ハリウッドの「主演ジョン・ウェイン」な戦争映画とは、かなり趣きが違う戦争映画。 今観ても、変な違和感がない。 むしろ、「永遠の0」程度で感動してるような人こそ、観るべきだと思う。

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