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憲兵とバラバラ死美人 (1957)

監督
並木鏡太郎
  • みたいムービー 4
  • みたログ 13

2.50 / 評価:4件

「水が臭い「水が臭い「水が臭い「水が・・

  • 二酸化ガンマン さん
  • 2015年3月30日 17時50分
  • 閲覧数 1353
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

すごいタイトルです。これを見ただけで新東宝の映画だということが、おそらくウィーン少年合唱団の団員でも一発でわかる事でしょう。まさかロベール・ブレッソンの隠れた傑作だと思う人はいないでしょうし、ましてや「ハリー・ポッターと憲兵とバラバラ死美人」というのもちょっと考えられません。
では、この「憲兵とバラバラ死美人」は果たしてどういう映画なのでしょうか。おそらく人類のほとんどが「残虐な憲兵の拷問によって美女が死に、隠ぺいのためバラバラにされる。その後美女の幽霊が現れ憲兵を呪い殺す。もしかすると、駅前の西友でやるようなマグロの解体ショーの全裸美女版が見れるかも。ひひひ。」と予想しほくそ笑むと思います。
ところが違うのです。解体ショーはありません。そこじゃないけど。
夜の道を兵隊と女が歩いています。草むらのようなところで兵隊は女の首を絞めて殺します。
ここは仙台の兵舎です。ひとりの兵隊が井戸の水が不味い事に気が付きます。「おい、水が臭いな。飲んでみろ。」次の兵隊が飲みます。「あ、臭い。」次の兵隊が飲みます。「あ、ほんとだ。臭い。」上官がやってきます。「おい、何をやっとるんだ。」「伍長どの、水が臭いのであります。」「何?あ、本当だ、臭い。」「ん?どうした?」「曹長どの、水が臭いのであります。」「何?あ、臭いな。」
長いよ!
その後、どういうわけだったか新兵たちがその水で炊いた米を食べさせられます。おそらく軍隊の陰湿な新兵いじめを描きたかったのでしょうが、ある意味死体を映すよりずっと悪趣味です。
井戸から女の胴体が発見されます。しかも遺体は妊娠中でした。
これは大変です。犯人はチャールズ・マンソンに違いないと大騒ぎになる兵舎に、捜査のため東京から敏腕憲兵のキリヤマ隊長こと中山昭二がやってきます。
そうです。これは捜査モノなのです。
いかにもエリート然としたウルトラ警備隊隊長の出現に、仙台の憲兵たちは面白くありません。仙台チームの隊長は「光速エスパー」の父親細川俊夫ですから、後に人気番組の隊長になる中山の芽を早いうちに摘もうとしたのかもしれません。
仙台チームは夜に大きな荷物を担いでいた、というだけの理由で軍曹天知茂を逮捕します。しかも天知が贔屓にしていた芸者が失踪しており、もう逃げ道はありません。まだ非情のライセンスを得る前だった天知は憲兵たちから執拗な拷問を受けます。何しろ憲兵ですから拷問はお手のものですが、天知の拷問シーンを何度も見せられるのは観客に対する拷問でしょうか。同じアマチなら「怪獣王子」の主題歌を歌った天地総子を拷問すればいいのに。意味ないですが。
キリヤマはいつもの硬い表情で地道な捜査を続け、その合間に下宿の女主人若杉嘉津子と心を通わせたりします。悩んだキリヤマは心霊探偵化し、女の頭蓋骨に「おまえを殺したのは誰だ」と語りかけます。ボールに語りかけていた巨人の桑田よりも危険ですが、すると窓の外に女の首が現れ、それに導かれるようにキリヤマの頭脳に何かが閃きます。何が閃いたかは忘れましたが、とにかく女の身元が割れ、しかる後に真犯人がわかります。天知の疑いが晴れ、また失踪していた芸者も戻ってきてスマホをいじっています。
犯人は満州にいます。ホーク1号で大陸に飛んだキリヤマは、唐突な銃撃戦の後に犯人を逮捕します。
ずいぶんいい加減に書いていますが、映画は戦前からの職人監督並木鏡太郎によってきちんと真面目に作られており、トンデモではありません。だから逆につまらない、とも言えますが。
アメリカでハーシェル・ゴードン・ルイスにリメイクしてもらえば良かったです。タイトルは「MP&BBB」。BBBは「バラバラ・ブロンド・ビッチ」の略です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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