真田風雲録
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

本編配信

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作品レビュー(8件)

コミカル16.0%ファンタジー12.0%笑える12.0%楽しい12.0%不思議8.0%

  • mit********

    3.0

    60年安保闘争のアナロジー

    加藤泰の代表作というと、中村錦之助と組んだ三作品「 瞼の母」「沓掛時次郎 遊侠一匹」「真田風雲録」、他には 「明治侠客伝 三代目襲名」「緋牡丹博徒シリーズ」「みな殺しの霊歌」 などでしょうか。 中でも、初めて観たとき「東映で、よくこんな映画作れたなあ。」と感心したのが、何ともシュールなSF時代劇「真田風雲録」(1963) 。              原作は福田善之の戯曲で、福田は脚本にも参加しています。 大阪冬の陣・夏の陣を60年安保闘争の政治的アナロジーとして描いており、真田幸村(千秋実)率いる真田十勇士の一党が当時の全学連主流派(共産同=ブント)、 豊臣家が全学連非主流派(日本共産党系)、徳川方が自民党政権という設定。 ブントにとって共産党と全学連非主流派は同じ左翼でありながら、自民党よりも憎い不倶戴天の敵だったというのが、この映画を理解する上での最低限の前提条件。 もともとブントは、共産党に強い不満を持ち、離れて行った者たちが結成した世界初の「独立左翼」(極左)なので。   主人公は 真田十勇士の一員で超能力者の猿飛佐助(中村錦之助)ですから、 豊臣家の面々や戦い方に対する批判や当てこすり、揶揄、嘲笑、嫌み等が満載。何しろ、60年安保闘争当時の共産党や全学連非主流派を全力でコケにするために作られたような映画ですからね。 作り手の意図や志は「そういうことがしたいのね。」と理解できるのですが、残念ながらそうした批判が物語の中にほぼ生煮えのままで投げ込まれ、政治的風刺にまで昇華しきれていないのが難点。そのほとんどが普遍性を持てずに空回りして、カオス状態になっている印象が強いのです。 そのため、60年安保闘争時の各党・各派の関係や戦略・戦術、闘争経過等についての知識を相当程度持ち合わせていないと、台詞や行動描写等で次々に出てくる揶揄、嘲笑、嫌みの類が一体何を指しているのか意味不明で、何を言いたいのかさっぱり分からないと思われます。                                                                 作り手側は映画の中に言いたかったことややりたかったことを総てぶち込んでスッキリしたでしょうし、まだ60年安保の余韻が冷めやらぬ当時の「新左翼」界隈には大受けだったろうと思われますが、映画としては欠陥が多すぎてとても成功作とは言い難いのです。 作者たちの意図にも関わらず、今から観ると、 大阪夏の陣で、自分たちだけ突出した真田隊が(真田幸村本人曰く)「かっこ悪く」敗北していく姿が、その後の70年安保闘争までの経過を先取りして預言しているようで何とも皮肉です。 「新左翼」は、1967年の「第一次羽田闘争」、68年の「新宿騒乱」、69年の「東大安田講堂事件」等を経て、70年安保闘争まで派手な街頭闘争を繰り広げますが、こうした過激で跳ね上がった極左暴力闘争方針は、次第に大衆の支持を失い、孤立を深めていくことになります。    自らの行動が招いた公安警察や機動隊の弾圧によって封じ込められた政治的エネルギーは行き場を失って内に向かい、分裂や内ゲバを繰り返して自滅していく様が、独りよがりの行動に出て失敗した真田十勇士たちの敗北と重なって見えてしまうのです。                                                                          その行き着いた先が、「リンチ殺人事件」や「浅間山荘事件」を引き起こした連合赤軍であり、70年安保闘争を経て、当時、既に退潮傾向にあった日本の学生運動に最終的なとどめを刺すことになる訳です。 その後遺症は、学生の政治離れという形で未だに色濃く残っており、つい最近の「日本学術会議任命拒否問題」でも、学問の自由の危機であるにも関わらず、任命を拒否された教授の所属大学の学生たちですら、抗議の声ひとつ上げていません。 1933年に起きた「滝川事件」では、鳩山文相による滝川教授の休職処分に抗議して辞表を提出した京大法学部教授会を学生たちが支持。法学部学生全員も辞表を提出。東大をはじめ他の大学もこれに呼応、「治安維持法」下にも関わらず、学生たちによる抗議活動が広範囲に巻き起こりました。 強権的な日本学術会議任命拒否に対して危機感もなく、何の行動も起こさない今の学生たちを見ていると、どちらがが戦前なのか分からなくなるほどです。 時代劇とSF、シュールリアリズム、ミュージカル、ドタバタ喜劇、コンサート、政治的アジテーションなどをごった煮にしたような作品で、名作というよりは「怪作」と呼んだほうがぴったりのぶっとんだ政治的カルト映画でした。 同様に60年安保闘争を扱った「日本の夜と霧」(1960)が3日で上映中止になったように、「真田風雲録」も公開6日後には打ち切り になりました。

  • tos********

    3.0

    ミュージカル?カルト?

     このタイトルで、50年以上前の日本映画。少年活劇かと思うけど、ミュージカル、カルト、と紹介されていたので観ました。ミュージカルというには歌って踊るシーンはほんの少し、カルトというのも現代では物足りない。なにかとらえどころが、はっきりしない映画でした。当時の観客はどう思ったのか。

  • tan********

    2.0

    異色の作品ではあるが…

    シュールな異色作であり、意欲的なチャレンジの作品だとは思う。 しかし、それだけでは時代を超えた傑作にはならない。1960年代の時代感は分からないが、当時の時代感が暗に描かれているとかはいま観る分にはあまり関係ないし、要はいま観ても面白いかどうかが全て。 ある意味、観る側がどう感じるかよりも自分達が面白く作れたかを念頭に置いた映画だと思う。 ハチャメチな展開や演出も、奇をてらっているだけに見える。

  • じぇろにも

    4.0

    ネタバレ関ケ原の合戦

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • UBUROI

    5.0

    加藤泰の遺産のひとつ

    加藤泰作品としても時代劇としても異彩を放つ傑作だ。猿飛佐助が超能力者で関ヶ原の戦いの中にアイデンティティ探しをやる。群衆劇の中で特定の人物に確実にスポットを当てる照明が特徴的。時代劇の中にギターの弾き語りや突然の合唱シーンが登場する。スチールの積み重ねで見せる戦闘シーンも手際よい。さらに佐助の目が青く光り相手をしびれさす、そこに笛の音やギターのメロディに乗せて武器にする、その時の合成と照明。つまりこれ映画技法のてんこ盛りともいえる。もひとつ、渡辺美佐子の霧隠才蔵のくのいち衣装も記憶すべきだ。黒網タイツみミニの着物という定番的な扮装がここですでに使われているのだ。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
真田風雲録

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

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