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学校の怪談3

hick

4.0

前作をなぞりつつ新鮮みもアリ

1作目2作目とは監督や脚本家が違うが、全体的流れは大ヒットした前作までと似ている。大きく違う点は校外でも幽霊や妖怪たちが暴れている点や主人公の家にもドラマパートがある事。木造校舎から鉄筋コンクリートの校舎へ舞台変更もされているので、新鮮に感じた。 子供たちの設定だが、1作目2作目とくらべて少し弱いような気がした。前作までは個性が際立ちながらも「いるいる」感たっぷりだったが、今回は個性が薄い。ゆかりんやメガネくんは濃いキャラだが、いるいる感とはちょっと違う。その中で唯一ポッチャリのマコトだけは光っていた。今までの怪談シリーズにいそうでいなかった情けない愛されキャラであり「いるいる」感もある。演じた子役もすばらしい。 シリーズで一番怖いとうたっているが、怖いのはタイチという幽霊の噂や彼の鏡を覗いてはいけないという物語のベースのみ。フタを開けてみればいつも以上にコミカルな内容。そのタイチという人物に今作の怖さを背負わせているが、同時に彼の存在はシリーズ恒例のセンチメンタル的な要素も凝縮されている。彼との運動会のシーンは心に残る名シーンとなった。 そしてラストの別れのシーン後に流れる主題歌(Dual DreamのSplash)は映画の子供たちの成長とマッチしていて、メロディも王道爽やかソング。今でもいい曲だなと思う。 「学校の怪談2」は前作の焼き増し感はあるが、様々な要素のレベルを上げパワーアップさせた印象だった。今作は焼き増し感以上の物はあまり感じない。このシリーズの作風が好きなので、ガラッと変わってしまうよりは良かったが、せっかく違う監督、脚本家で作った続編なのでなにか突出させた物が欲しいと思ってしまう。 しかしその前作までをなぞった展開が良く働いてる点もあり、清々しい気分で見終われる物語の着地点は健在。1作目2作目と同様に素晴らしく、主題歌も相まって前作までと負けず劣らず心に残る物がある。

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