アタラント号

L'ATALANTE

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アタラント号
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作品情報上映スケジュールレビュー

予告編・動画

作品レビュー(5件)

ロマンチック16.7%泣ける11.1%笑える11.1%コミカル11.1%楽しい11.1%

  • 一人旅

    5.0

    早世の天才、ジャン・ヴィゴの遺作

    ジャン・ヴィゴ監督作。 船乗りの男と彼と結婚したばかりの女の心のすれ違いと愛情を描いたドラマ。 敗血症により29歳の若さでこの世を去った天才、ジャン・ヴィゴの遺作にして唯一の長編劇映画で、病状が急激に悪化する中ベッドの上から編集の指示を出して死に物狂いで完成させた渾身の名編であります。本作を含め生涯でたったの4本しか作品を発表できなかったジャン・ヴィゴですが、彼の代表作である『アタラント号』は紛れもなく映画史上に残るフランス映画の傑作として知られています。 ル・アーヴルと田舎町を結ぶ商船「アタラント号」の雇われ船長である夫:ジャンとその妻:ジュリエットを主人公にして、単調な船上生活に辟易してしまった妻が夫の許可を得ずに一人で憧れのパリの街に繰り出してしまったことから、怒りを覚えた夫は妻を陸に残したまま船を出発させてしまう…というお話で、シンプルな作劇ながら“失って初めて気づく大切な存在”をユーモラスに心温かく描き出しています。 船上という窮屈な不自由と、華やかな広がりに満ちたパリという外部の魅惑的世界。妻は一時的な自由と解放を求めてパリの街を一人彷徨いますが、それすら許さない夫は怒りの感情に身を任せて新婚の妻をパリに残して出航してしまいます。しかし直後には、妻がいなくなったことで文字通りもぬけの殻と化した夫の姿がひたすらに映し出される。“親爺”と呼ばれる猫好きな酔っ払い船員とボードゲームをしてみても、心ここにあらずで思考力が完全に喪失しています。ついには、愛しい妻の面影を求めて河の中にダイブしてしまう始末。妻がパリで恐い目に遭いながら孤独に彷徨っているのと同じように、窮屈な船内でも夫は妻を求めて心を孤独に彷徨わせているのです。地理的には二人は全く異なる場所にいながら、結婚して初めて離れ離れになったことでお互いに相手の存在の大きさを以前よりも強く痛感していきます。船が命の夫もパリの街に強い憧れを抱く妻も、お互いに“一緒にいる”ことが幸せの前提条件であったことを、図らずも物理的に距離を置いたことで初めて悟っていくのです。夫婦の愛情を再確認する結末がとても心温まりますし、モーリス・ジョーベールのロマンティシズム溢れる旋律も効果的であります。 そして、見逃せないのが“親爺”ことミシェル・シモンの怪演。本作より2年前に主演したジャン・ルノワール監督『素晴らしき放浪者』(1932)の延長線上のような、不格好な風貌と挙動不審な芝居で始終異彩を放っています(最後の最後に“いい仕事”してくれるのが心憎い)。

  • e_s********

    5.0

    ふつう、奥さん置いて行くかぁ~?

    と、そういう野暮なこと言っちゃいけない作品なのですが、1人で見ていて、つい、口走ってしまった (私も、年かね~(^_^;) 1934年制作 フランス 川を使って、荷物運搬する船、アタラント号 新婚ほやほやの、若い船長ジャンとジュリエット イチャイチャしているのも最初のうちだけ… 狭い狭い船内、他におじいさんと手伝いの少年… いろんな不満が、若い夫婦を襲う パリ 長年行ってみたかった街にときめくジュリエットだが、なかなか下船できず… お互いのワガママから、別行動 船長ジャンの嫉妬もあり、こじれて、ジュリエットは1人パリに取り残される! お互い、見えない心… でも、つながっている心 ベテランおじいさん、ガサツだけど、愛溢れた最高の人! 自分の子供くらいの若夫婦のために、お笑いモードで、一生懸命尽くしている いろんな愛が詰まった作品 当時のパリの街並みも、見応えあります 音楽も良いです☆彡

  • ********

    5.0

    見えないものを見て、聞こえない音を聞く

    1934年。ジャン・ヴィゴ監督。たった4本の映画をとって29歳で亡くなったフランスの偉大な監督の傑作です。夫の仕事に従って川を行き来する船で生活し始める新婚の妻が、パリの魅力に誘われて船を下りてしまって、、、という話。信じられないほどスタイリッシュなカットと編集とドラマ。 なかでもとりわけ素晴らしいのは、大道芸人の踊りや音楽にうっとりする妻や、妻がいなくなって落ち込む夫の、呆然とした表情。魂を抜かれています。呆然としたまま夜になり、船の中と陸上とに離れているのに、同じ模様の「光」を浴びてカットでつなげれば、まるで同じベッドにいるかのように愛し合うことができる。映画でしか実現しない幸福が描かれています。すばらしい。 さらに、水のなかの「見えないところ」に愛を探すことや、レコードを手でなぞれば「聞こえないはずの」音が聞こえることなど、見えないものを見て、聞こえない音を聞く。これまた映画でしか実現しません。 映画の自意識を折り込んだすばらしい映画です。大きなオデコの花嫁さんもかわいい。ちなみに1930年代の文脈では、川は「自由」の象徴です(ジャン・ルノワール「素晴らしき放浪者」)。

  • dep********

    5.0

    いわずと知れた大傑作

    フランス映画史上、最高傑作と名高いアタラント号を見るにあたって、”全然面白くなかったらどうしよう”とか無駄なことを考えていた自分が馬鹿みたいです。はっきし言って傑作中の傑作ですた!!! これだけ昔の映画でありながら今見ても前衛的であり、叙情的でもあります。 川にもぐったら水の中に奥さんの幻影を見るだなんてサイコーじゃないですか!!クストリッツァがアンダーグラウンドでこのネタパクってましたね~ 船長役のじじぃが憎めたなくって最高ですね。

  • car********

    5.0

    偉大なる映画

    この映画、監督を日本人は知らな過ぎる。あの時代で先に行ってた。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
アタラント号

原題
L'ATALANTE

上映時間

製作国
フランス

製作年度

公開日
-

ジャンル