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アタラント号 (1934)

L'ATALANTE

監督
ジャン・ヴィゴ
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4.24 / 評価:17件

見えないものを見て、聞こえない音を聞く

  • 文字読み さん
  • 2009年2月10日 21時08分
  • 閲覧数 1171
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

1934年。ジャン・ヴィゴ監督。たった4本の映画をとって29歳で亡くなったフランスの偉大な監督の傑作です。夫の仕事に従って川を行き来する船で生活し始める新婚の妻が、パリの魅力に誘われて船を下りてしまって、、、という話。信じられないほどスタイリッシュなカットと編集とドラマ。

なかでもとりわけ素晴らしいのは、大道芸人の踊りや音楽にうっとりする妻や、妻がいなくなって落ち込む夫の、呆然とした表情。魂を抜かれています。呆然としたまま夜になり、船の中と陸上とに離れているのに、同じ模様の「光」を浴びてカットでつなげれば、まるで同じベッドにいるかのように愛し合うことができる。映画でしか実現しない幸福が描かれています。すばらしい。

さらに、水のなかの「見えないところ」に愛を探すことや、レコードを手でなぞれば「聞こえないはずの」音が聞こえることなど、見えないものを見て、聞こえない音を聞く。これまた映画でしか実現しません。

映画の自意識を折り込んだすばらしい映画です。大きなオデコの花嫁さんもかわいい。ちなみに1930年代の文脈では、川は「自由」の象徴です(ジャン・ルノワール「素晴らしき放浪者」)。

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物語
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