松原留美子さんの登場は早すぎたのかな?
- mal***** さん
- 2011年8月12日 12時02分
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1981年に公開された、横溝正史原作による耽美的な映画です。同時上映はこれまた横溝氏原作の金田一耕助物の「悪霊島」でした。
私は当時劇場で観たんですが、どちらをメインに観に行ったのかまったく覚えていませんが、「悪霊島」よりは「蔵の中」の方がいろんな意味でインパクトが強く残っています。
まず、小雪と笛二の姉と弟が最終的に近親相姦に陥る設定、そして小雪を演じていた松原留美子が実はニューハーフだったことが、当時まだ純真だった私には衝撃でした。これを男性の友人と観に行ったものですから、お互いどう反応していいのか分からず、観ている間ほんま気まずかったですわ~。
また、劇中で交わされる小雪と笛二の非日常的なセリフが気恥かしく、共演の中尾彬が真剣に演じれば演じるほど、この二人のシーンが浮いてしまうという、なんとも不思議な映画でした。
松原留美子さんはタイトルも直球のシングル「ニューハーフ」、そしてアルバムをリリースしたりして(友人はアルバムを買おうとしたんですが、現物を手にしてしり込みし、結局買いませんでした)、一時期芸能活動をしていたんですが、静かに引退なさったようです。いまだったら、もう少し活躍の場はあったかも知れませんね。
蛇足ですが、横溝正史氏の本は金田一耕助シリーズを中心に復刊していますが、個人的には本作の原作の形でもある短編集を復刊してほしいと思います。
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