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CURE キュア (1997)

監督
黒沢清
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3.67 / 評価:376件

嫌なホラー

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2018年3月1日 23時37分
  • 閲覧数 1647
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

 ホラー見てて感じる同じ「怖い」っていう感覚にも、楽しい怖さと、嫌な怖さとありますよね。私がこの映画から感じるのは、嫌な怖さです。
 インパクトは、たしかに強いです。でも、こういう種類のインパクトを与える映画を、よく高く評価する気になるなと思います。

 で、なんでこんなに嫌なんだろう、って考えてみるに。
 この映画には、精神を病んだ人を、単純に「恐ろしい存在」「嫌な存在」として描くことに何の抵抗も感じない感性がありますよね。

 例えばこの中川安奈さん演ずる高部刑事の奥さん。
 私が感情移入しすぎるタチだからだめなんでしょうかね、見てるとものすごく気の毒になってきて、どういう原因でこんなふうになったんだろう、何をしてあげたら楽になれるだろう、とか考えながら見てるんですけど、この映画では、彼女に対してイライラを爆発させてる高部刑事の側の視点からしか彼女が描かれてない。彼女はまるで理解不可能な怪物みたいに描かれてる。

 萩原聖人さん演ずる間宮でもそうです。
 そりゃ彼のやってることは、恐ろしい、あるまじきことです。が、メスマー(メスメル)なんてのにかぶれるイカれたオカルティストは射殺しちまうのが本人にとっても社会にとっても「癒し」なんだ、というこの映画の作りは、彼のやってることと同じぐらい恐ろしくありませんかね?

 私の見方が普通じゃないだけかもしれませんけど。
 が、少なくとも私は、人間というものに対する信頼とか、愛とかがまるで感じられない物語は、どうしても好きになれないです。

 普通のホラーって、最後の最後に、いろんな人が死んだけどこの人は生きててよかった、っていう人が残って、ほっとするじゃないですか。

 この映画、それが……ない。なんにも。

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