霞みは危険という絵に描いた見本
- inv***** さん
- 2017年1月26日 4時31分
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バーティゴとは英語の目眩だがパイロット語では平衡感覚が失われる空間識失調の事。アクロバットの後とか視界不良の雲の中を飛んだときがヤバイ。GOKUはその両方で見事バーティゴに。
夜間飛行もなる事がある。GOKUの兄は夜間バーティゴで殉職したという設定だが実際にそういう事故が起きてもオカシクない。映画では語られてないが、それほど視界不良じゃない霞んだ景色の上空を飛んでもなる場合がある。航空医学では霞んだ地形は実際より遠のいて見えるので万が一山などに衝突しそうになっても回避機動が遅れて危険だが、ぶつからなくてもそれだけでバーティゴの原因になったりする。旅客機が雲の中を飛んでもパイロットが大丈夫なのは外の景色を見ずに計器だけ見て操縦してるからだ。だがそれだと航法設備が整ったルートしか飛べない。定期航空路以外の空域を有視界飛行で飛ぶには視界が十分に確保されている事が大前提となる。
芸術系の学校で視界の悪さで背景の遠近感を再現する絵の描き方を教えているそうだが、中にはパイロットが霞みを目安にして飛んでいると教えているところもあるそうだが冗談を言ってもらっては困る。そんな嘘つき学校には断固抗議する。地面の上にイーゼルを立て静止した景色を呑気に写生するのと高速で地形を回避するのは話が違う。お絵描き教室と一緒にしないで頂きたい。
飛行前に空気密度もチェックするがそれが変わっても視界が変わる事はない。航空気象学に空気遠近法という概念はない。該当者はこの『ベストガイ』を見て猛省してもらいたい。
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