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リング2

unu********

1.0

ネタバレ気持ち悪・・・

 これは、ありえない。色々グロテクスで気持ち悪いもんを好んで観てきたけど、これは思想的にも生理的にも受け付けられない。酷いもん観たわ。  いやね、幽霊描写とか精神病院とかマッドサイエンティストなんかに関しては拒否反応を起こすようなことはなかったし、その辺は「変な映画だなぁ、意味わかんねーなぁ」位で済むんだけど、この映画の浅川玲子の扱い、ひいては「母」の表現の仕方は無理。ラストに関しては眼を疑ったし、時間を無駄にした、というレベルでは済まされない憎悪さえ感じた。これが『仄暗い水の底から』を撮った監督と同じ作品だとはにわかに信じがたいし、信じたくない。  『リング』は離婚したはずの父と母が、それぞれ力を合わせて子供を救う話だった。高山は父としての役割を果たすだけの力を持っていたし、玲子の「選択」も母親としての重みがあったものだった。それに対して『リング2』では、母親は中盤、無残に自分の子供によって殺され、その救済はすべて父の力によってもたらされる。(高野舞は高山と同じような能力を持つ、高山竜司の代理的存在だといっていい。)この構成は『CUBE2』並に前作を否定していると自分は思う。  大体、松崎奈々子演じる浅川玲子が、その子供の超能力によって殺される、その理由がサッパリわからない。「子供が私のことを責めている気がする」という母親の台詞と、母親が死ぬと今まで無口だった子供があっさりと高山の恋人に対してしゃべることから子供が何か母親に対して不満があったことは示されるが・・・何に不満を持っていたのだろうか。母親の選択、自分の父親を犠牲にして子供を救ったことに切れているのだろうか。それで母親をあっさりと殺して父親の恋人になつく子供・・・。あ、ありえねぇ・・・こんなガキいねぇよ普通・・・。  貞子の父親が分からない、という設定は出てくるが、貞子はシングルマザーの子供なのだ。それがシングルマザーの元で育てられた子供にとり憑く。なんだい、シングルマザーに育てられた子供は刑事のいうような「怪物」になってしまうってことかい。それをパパの力を持って救って上げようってか・・・。これは、女性の映画研究者が批判するのも納得せざるをえない。昔、日本テレビの戦争ドラマで、日本人男性をすべて悪者に描いて女性ばかりが生き残るドラマを観て物凄い気持ち悪さと憤りを感じたことがあるが、それと似たような気分を味あわされた。  脆弱で身勝手な母、というのは例えば『呪怨パンデミック』なんかでも出てくるが、あれは身勝手さの表現がある程度描写されていたし、なにより『呪怨』は「父に殺された母子」の絶望の話であって、救済する父なんて出てこないから納得がいく。前作での母親の選択を何の描写の積み重ねもなく断罪し、父による安易な救済を描いたこの映画のそれは悪趣味極まりない。父とその恋人と子供、という奇妙に「母」だけ取り除かれた救済の場面は自分にとってどんなスプラッターよりもグロテクスに感じた。それとも、あれが脚本家の描きたかった地獄なのだろうか。そうだとするなら・・・僕は二度と見ないから、一生やっててください。

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