ザ・コクピット

THE COCKPIT

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ザ・コクピット
4.5

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(5件)

泣ける25.0%悲しい20.0%切ない20.0%勇敢15.0%かっこいい10.0%

  • shi********

    5.0

    悲しいときはいつも...

    初めて松本零士の『戦場まんが』シリーズを読んだのはいつだっただろうか? 覚えていない。 ただ、各エピソードの迫力に、ただ、ただ、圧倒されたのは覚えている。 松本零士という人は戦記に非常に詳しい人であり、特に戦闘機などの兵器類の知識となるとマニア以上の人だ。 まんがで描かれている戦闘機の描かれ方は、動きを表現するには難しいコマ割りの手法にも拘らず、戦闘機に造詣の深い評論家の方からも高い評価を受けていると当時聞いた。 ゼロ、フランク、オスカー...どこか外国の戦闘機のようだが、れっきとした日本の...それも世界に誇れる名機たちの連合軍がつけたコードネームだが、作品中で生き生きと描かれている。 戦争とは、もっとグロテスクで無惨で地獄だとは知っていても、松本零士の描く戦場に...いや、そこで描かれている男たちに憧れを持っていたし、今でも持っている。 今作はそんな戦場ものを作成当時のアニメの先端技術で映像化したものだ。 「映画」ではなく、「OVA」として製作され、『成層圏気流』、『音速雷撃隊』、『鉄の竜騎兵』の三話によるオムニバス形式をとっている。 といっても、自分はビデオやDVDで観たことがなく、いつだったか...たぶん、93年頃の暮れにテレビ放映されたもので、それをビデオに録画、今ではそれをDVDにダビングしたものを持っているだけだ(番組のタイトルが「歳末波動砲」というのは笑える)。 かつては神々の住む場所といわれていた成層圏で戦う男、音速を超えて舞い散る桜の花びらのように散ってゆく男、一度も辿り着いたことのないバイクのレースのゴールを目指して駈けてゆく男。 自らのいのちを愛する男に預けた女、散っていった男が夢を馳せた月をじっと見る残された女。 原作者が今作を作るにあたり、当時より20年前には作れなかった作品と称しているが、アニメの技術の進化により、『戦場まんが』は「動く」作品となった。 その動きは、自分がまんがを読んで想像してたよりもリアルで、戦闘機はより速く飛び、流される涙はより悲しく流され、燃えさかる炎はより熱気を帯び、そして流される血はより熱いものとして描写された。 驚いた。 そして、今では当たり前だが...松本零士という漫画家のペンタッチを生かしたキャラクターの設定はとても嬉しかったのだ(線の細太がダイナミックなタッチ)。 それぞれのエピソードは短いものだ。 その中で、男たちは愚直なまでに自らの意志に殉じてゆく。 『成層圏気流』では主人公は死なないが、考え方によっては死ぬよりも過酷な選択をする。 悪魔に魂を渡さなかった、誇り高き男の生き様は哀しくも偉大だ。 『音速雷撃隊』は、作品全体に日本の夏の雰囲気がよく表現されているし、月という「夢」を胸に特攻してゆく主人公の儚さ、そしてラスト、夜の月を見上げる主人公の心の中に住んでいたであろう女性の凛とした佇まいがたまらなく美しい。 『鉄の竜騎兵』では、中年風の男と幼いくらいの若い男の、鉄と血の熱い物語だ。 すべてが終わって、「満足だ...」といって死ねる男の心臓は何よりも雄々しい。 各エピソードは、ともすれば話をかっこよく見せ過ぎて戦争というものを美化してると指摘を受ける場合もあるだろう。 が、先の大戦の解釈について「侵略でなかった」という論説を異論には蓋をしろといわんばかりに無視しようとした今の日本だからこそ、戦争を違った視点で観る価値があると思う。 麻生首相はアニメに造詣が深く、理解もあるんだろうから、ぜひとも今作のような作品を政府で後押ししてくれないかな? 今作で取り扱われている『桜花』や、『回天』のような特攻兵器がかつての日本に存在していたという事実を知らない若者が大多数というのも歴史観点からすると異常といえば異常だろう。 今作を始めとする松本零士の「戦場まんが」は単に戦闘を美化してかっこ良く見せてるのではなく、戦争の不条理さや無惨さ、戦いで失った夢や憧れ、そして「死んだ若者たちがあと30年生きていたら何をしていただろう?」という戦死者たちへのレクイエムが語られるからこそ、かっこいいのだ。 うん、なんとか話がまとまった(笑) しかし、今作は全編かっこいいし、落涙ものだけど、冒頭の『THE COCKPIT』のタイトルの見せ方からかっこいいよね。 松田博幸の歌う『悲しいときはいつも』はただ、ただ、胸に迫る。 今ではサントラ版はプレミア感が高まってファンの間では高値でやり取りされているが、せめて主題歌のCDだけでも買っといて良かったと心から思う。 儚く、消えてゆく若いいのちの気持ちを高らかに歌い上げるその歌詞は感涙ものだ。 『ザ・コクピット』...今更ながらでいいから、続編を作って欲しいものである。 ....いつまでも いつまでも 消えないまま心に響く 少年の胸の音を 僕はなくしたくない.... 

  • fgn********

    5.0

    学校で歴史教育に使用されるべき。

    戦争に正義も悪もない。そのことを3つの話を通して訴えてくる秀作です。 戦闘や多くの兵士たちの死を通して、国益・名誉を越えた考えに行きつくまでが丁寧に描かれています。 3話とも泣ける話ですのでこれ以上の説明は避けたいと思います。 歴史教育ではこの作品を見せるべきだと思います。 戦争とは何なのかということを訴えてくる素晴らしい作品です。 最後に映像ですが、迫力のある戦闘機の空中戦や大地を駆けるバイク、終戦間近の夏の日本の様子などの描写が良かったです。

  • cyg********

    4.0

    これ見て泣かなきゃ、男じゃない。

    太平洋戦争を描いた3話のオムニバス、 それぞれ大戦中に活躍?した戦闘機、バイク、特攻機にまつわるエピソードです。 特に2話と3話が泣けますよ! エンディングに流れる歌も泣けます!!

  • neu********

    5.0

    「決死と必死はちゃいまっせ!」

    戦場まんがシリーズとして長く単発モノを世に出してきた松本零士のアニメ化作品。氏の作品というとヤマトや999ばかりを焦点に当てがちだが、そうしたSFの原点にはこうした作品によるメカモノへのこだわりと夢を果たせない若者の悲しさなど色んな要因があって私はこちらこそもっと世に出すべきと思っています。  3作品ともそれなりに原作の雰囲気にこだわっておりますが、やはり日本人としては「音速雷撃隊」(有人ロケット特攻兵器を扱った作品)が胸を痛めました。原作者は別誌「零士のメカゾーン」にてこの作品で"特攻モノ"として美化して描いたことを後悔していると記述しています。確かにそういう危険性をはらんだ面はあるのですが、そうした情緒的な面は(2次元の作品と違い)悲しい演出として使われた琴の音をBGMに使ったことなのではないかと思いました。  ロケット特攻兵器に乗るパイロットが、実は月にロケットを打ち上げることを夢見ていたロケット工学を学んでいた若者・・・という設定にはやや難を感じたのですが、映像作品としてみると最後まで引き込まれます。また主人公だけでなく、米軍側にも夢をもって散っていった多くの若者が居たことを描写し、敵味方を問わず報われない悲しさが劇中には平等に描かれていました。原作者が後悔したとはいえ、私から観て本当に印象深いのは「世界中の若者があと30年生きていたら」というくだりがあるように、原作者の「夢への実現」にこだわる姿勢ではないかと思います。だからむやみに命を落とすなと本当は言いたいのでは?と思うのですが、このシリーズ全般に戦時下ではそうした人間の想いはズタズタにされてしまいます。  なおメカにこだわるということですが、やはり氏の作品はアナログな機械に関してこだわりを感じます。一式陸攻やゼロ戦52型、紫電、F6-Fなど描かれ方が細かく、まだCG技術が無いアニメですが、動的な描き方となるとさすが硬派の今西監督らしい細かい演出が冴えてます。(メカデザインにはカトキハジメ氏も参加しています。)キャラ作画には川元氏の描写もあり、松本キャラをリスペクトした描き方がいいです。  今後、999など続編は止めて、「成層圏戦闘機」や「戦場交響曲」、「ベルリンの黒騎士」「エルベの蛍火」などアニメ化できないものか。

  • fal********

    5.0

    男たちのドラマ

    松本零士「戦場まんがシリーズ」全62話の中から 3人の監督がそれぞれ選んでアニメ化した3作品を収録。 3作品とも自分の大好きなエピソードで、 観ているうちに涙があふれてきた。 切なく、悲しいが美しい男たちの物語だ。 メッセージ性、メカの考証、再現性も秀逸である。 是非、他の作品も作ってほしい。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
ザ・コクピット

原題
THE COCKPIT

上映時間
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製作国
日本

製作年度

公開日
-