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魔女の宅急便 (1989)

KIKI'S DELIVERY SERVICE

監督
宮崎駿
  • みたいムービー 145
  • みたログ 1.8万

4.37 / 評価:3,081件

年をとったりもしたけれど、私はげんきです

  • すみちん さん
  • 2009年8月5日 23時38分
  • 閲覧数 811
  • 役立ち度 70
    • 総合評価
    • ★★★★★

上映されてからもう20年?!
初めて観たのは10代の頃。
その時は、キキに年齢が近いせいもあってか、

「キキ、かわいい!」だの
「私もがんばろう!」だの
「ほうきに乗りたい」だの。



しかし、先日、地上波で放送されていたのを
ふと観た時、10代の頃とは明らかに観方、
感じ方が違った私がいました。



キキがあれだけ等身大に近かったのに、
キキに対して「温かい目で見守る大人」になっている!

なんでしょうね~、高校球児が年下になった時とか、
はたまたお相撲さんまでが年下になった時とか、
そして、サ○エさんまでが年下になった時の
「え…私、もうこの人たちより年上なんだ(汗)」
という感覚(^^;




キキは「魔女の修業」ということで、13歳で親元離れるわけですが、
10代の頃は、この旅立ちのシーンもワクワクして、
目先にあるのは、キキと同じ「新しい世界」。

しかし、今回はつい、キキの両親の目線になってしまい
「13歳の子が独り立ちだよ…大丈夫かな」。

作品の内容は知っているので、キキが「大丈夫」なことも承知。
しかし、その過程で、キキは結構つらい目に遭うので、
「あー、13歳だよ、13歳!!小さな胸がつぶれちゃうよ!」。


…いやまて、思い出せ!
自分が13歳の時、親がそんな顔したって平気だったでしょ。
子供は大人が思うよりも、大きくなってるものなんですよね。




この作品、「魔女」という設定ではありますが、
正直言うと、「別に魔女じゃなくてもいいな」と思います。

本当に誰もが経験することの連続。
思春期に突入した女の子の気持ち。
魔女じゃなくてもいいのです。


角野栄子さんの原作を読んだことがないので、原作ではどのくらい
「魔女」しているのか謎なのですが、宮崎駿監督は、かなり原作を変えたとのこと。

それにおいては、角野さんと一悶着あった…なんてゴシップネタも
ありますが、それはあまり突きすぎても品がないかな。



ただ、主人公をあえて「魔女」にし、そして空を飛ばしたことは、
たぶん思春期特有の能力であったり、また、旅立ちの象徴かも。

私思うに、その年代年代の「魔法」があるような気がするんですね。
(おっと!ちょっとメルヘンチックな発言だw)
なんというのかな、その年代でしか感じられない感覚とでもいいましょうか。

10代の頃感じていた感覚が、明らかに年を取ると失われていくものがあります。
あのなんともいえない感覚の数々が、失われることは、
悲しい面もありますが、でも、それが「成長した証」であることも。
また、年を重ねたことで得られる感覚もありますからね。
人間、進化と老化は常にセットです(笑




キキは旅立ちの際「心が一番大事よ」とお母さんに言われ、
「大丈夫だってば!心は大丈夫よ!」というような発言をします。

しかし、旅立って、ふたを開けてみれば思いもよらぬことばかり。
個人的には、「ニシンのパイ」のくだりがきつかったですわ~。
そう、自分が善かれと思ってやったこと、親切心、
これがすべての人に通じないのも人生の難しさなんですよね。

また「この胸騒ぎはなんだろう?」という“恋の予感”。
これもコントロールできないから「恋」なんです。
キキは、自分の心のコントロールがどれほど難しいものかを痛感していきます。



でもね、キキ。
大人になっても心のコントロールはとても難しくて、
コントロールしているように見えても、みんな「ハーハー、フーフー」
大変なのです。でも、あなたよりちょっと長く生きている分、
コントロールの仕方、止め方…いろいろ上手になってるのかもね。


キキは、いろいろな大人に助けられる訳ですが、
この作品に出てくる大人たちがこれまた素敵。
あんな風にさりげない思いやりを表せたらいいもんだな~と。

相棒のネコ「ジジ」に関しては、キキが成長して、その声が聞けなくなった説が
強いですが、私はそれもあるだろうけど、ジジが人間界のネコに
恋することによって、普通のネコになってしまったのかも…と。
やはり特別な能力がある者には、何かを得る時、リスクがつきもの。
ジジはジジで、自立したのかも!…な~んて思ってしまいました。




この映画のキャッチコピー
「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです」じゃないけれど、
「年をとったりもしたけれど、私はげんきです」の今の私。


また10年経ったら観てみたいです。
いろいろあった自分を振り返ることができると思うから。




そして、今日、ニュースで知りましたが、原作も最終刊だそうですね。
キキとトンボが…へぇ~~~!!!

今度はキキが、そのうち見送る側になるのですね。
それはそれで感慨深い。
そんなところもまた映画化してくれたら嬉しいな~!

詳細評価

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