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さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち

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3.0

なぜ地球は白色彗星に侵略されたか?

地球の資源・エネルギーは太陽系全体のと比べればカス。鉱物資源が欲しければ小惑星帯を、エネルギーが欲しければ木星の大気を手に入れるべき。我々はそれが欲しくてもまだ手が出ないのだ。かつてガミラスが地球を攻略した理由はデスラー曰く、地球に移住しなければガミラスは滅亡するのだと。白色彗星は人工の惑星で星の寿命を気にしなくていい。単に地球が美しい星だから欲しいというのは侵略の理由としてはイマイチ。一応イスカンダルの助力を受けたとはいえ波動砲装備の主力戦艦を数十隻保有しガミラスを滅ぼした侮れない星という情報も得ず、道楽に近い感覚で地球を欲しがる大帝の気持ちが分からない。『ブルーノア』の敵ゴドムも人工惑星だったが、その生命維持装置に欠陥があり民にバレる前に地球を攻略して移住してしまおうという敵の魂胆は説得力があったのに。 ラストのヤマト特攻も、波動砲が効かない相手に波動エンジンで体当たりしても効き目があるのか疑わしい。反物質のテレサが一人で特攻すればそれで済んだのでは? その反物質だが、本物の恒星間飛行には欠かせない。『スタートレック』のエンタープライズ号が反物質エンジンという設定なのは、1960年代のアメリカで、それが存在する証である反陽子が発見されたため、理論上ワープが可能になったため採用されたアイデアだった。ヤマト宇宙は波動エンジンがあって反物質が珍しいという非常に偏った宇宙観になってしまっている。いかにも慌てて制作したツメの甘さが作画の乱れと共に随所に見られる。子供の頃はそれでも騙されたが。ただ、その設定を考えた松本零士氏に何の責任もない。もう版権が彼の手を完全に離れてるので彼に文句は言えない。

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