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写楽 (1995)

監督
篠田正浩
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2.82 / 評価:45件

在らぬ様に描きなせしかば・・・

  • jun******** さん
  • 2020年2月16日 11時17分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

この映画を観るずっと前。
小学生の時。

親が浮世絵が好きで
家に「別冊太陽」のムックが
転がっておりました。

「写楽」と書かれた一冊を
何気なく開いて
そこに描かれている大首絵に
当時の私は
「何だ!この気持ち悪い『オバサン』は?」
(歌舞伎の女形等の知識は無かった)
と「若干」恐怖を憶えました
(その後「歌麿」を観て「癒される」)。

画の仕事をする様になって
「東洲斎写楽」の凄さに心酔している今
「あの時の様な」感想は持てませんが
「あの感想」が恐らく
「何の予備知識も無い人間が観た」素直な感想なのでしょう。

小学生の自分に「気持ち悪い」オバサン
という感想を持たせた。

リアリズムの成せる業でしょう。

それまでの「役者絵」は
ブロマイドですから当然
「いい感じに」描く訳です。

丁度昨今
フォト・ショップ等で
グラビア写真を修整したりするのと似ています。

皺を消したりホクロを消したり
腹のたるみを削ったり。

わざわざウィーク・ポイントを
書き込んだりはしない。

そんな事をしたら
タレントやファンから苦情が来ます。

絵というのは
描きたくないモノは
省くことが出来る。

風景写真で云えば
「良い景色だけどあの電柱邪魔!」と思えば
描かなくて良いのです。

白黒が逆転したパンダも
アリなのです。

絵なんですから
好きに描いて良い。

それをやっちまった訳ですね
プロジェクト・写楽
(斎藤十郎兵衛 画 耕書堂プロデュース)は。

女形を男として
描いてしまった。

ヒンシュク買ったそうですねぇ当時。



そして「絵師」斎藤十郎兵衛。

好きだったんでしょうね。
芝居(しばや)が。

今より閉鎖的な
武家社会に雇われた
世襲のお抱え役者。

美術館の額縁に収まってしまった
伝統芸能の担い手。

映画「アマデウス」にも有りましたが
(この映画に「写楽」は、ちょっと影響されてるかも)
大衆オペラを観覧した時の
モーツアルトの反応。

実に楽しそうでした。

取り澄ました王侯貴族の反応でなく
「オペラを心底」楽しんでいる民衆。

コイツラの為に(曲を)書きたい!

「能役者」の十郎兵衛も
思ったんじゃないですかねぇ。

憧れたんじゃないでしょうかねぇ。

当時最新鋭の演劇

歌舞伎を観覧して。

そのエネルギーに。

あと昔の知識人(全世界的に。学者等も含む)は
絵が達者でした。

何せカメラが在りませんでしたからね。

能役者が絵を描くのも
何ら不思議ではありません。

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