息子

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息子
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(68件)


  • le_********

    5.0

    哲夫(永瀬正敏)がタキさん(田中邦衛)を見舞いにいくシーンでの二人のやりとり絶品

    監督:山田洋次、脚本:山田洋次、朝間義隆、原作:椎名誠『倉庫作業員』(『ハマボウフウの花や風』収録)、撮影:高羽哲夫、美術:出川三男、編集:石井巌、音楽:松村禎三、イメージソング:中島みゆき『with』、主演:三國連太郎、永瀬正敏、1991年、121分、配給:松竹 浅野哲夫(永瀬正敏)は、岩手県の片田舎から東京に出てきたものの定職には就いておらず、居酒屋で朝までのアルバイトをしていた。明け方に帰ると、父・昭男(三國連太郎)から電話があり、今日は母親の一周忌に当たるが、帰ってくるよな、と念を押される。実家に着くと、兄夫婦、浅野忠司・玲子(田中隆三、原田美枝子)とその二人の娘、姉夫婦や叔父夫婦が来ていた。一周忌が終わり、父と野良仕事に出た哲夫は、東京での不安定な生活を父に戒められる。 哲夫は東京に戻ると、別のアルバイト先に移る。鉄材を運ぶ肉体労働の仕事であった。毎日、タキさん(田中邦衛)の小型トラックに鉄材を積み、それを取引先に運び込む仕事だ。得意先の倉庫には、いつも伝票に判を押してくれるきれいな女性がいた。哲夫はひと目ぼれしたが、いつも口をきいてくれなかった。その川島征子(せいこ、和久井映見)は聾唖だった。・・・・・・ 全編が三つの章に分かれ、そのつどタイトルが出る。「その一 母の一周忌」「その二 息子の恋」「その三 父の上京」となっている。その一では、母の一周忌の機会に、たまに会った父とその息子夫婦・娘夫婦たちが、父の今後の暮らしのことを心配する。長男夫婦は、その責任として、自分たちの住む千葉のマンションで一緒に暮らそうと言うが、父は放っておいてくれ、まだ元気だ、ここにずっと住む、と取り合わなかった。その二は、季節は真夏、文字通り、征子に対する哲夫の恋である。こんなきつい仕事であっても、あの征子と毎日会えるのであれば、という動機から、この職場でまじめに働こうと決心する。その三は、真冬となり、熱海で戦友との親睦会があるついでに、東京の長男夫婦のマンションと哲夫のアパートに寄る昭男の話で、哲夫のアパートに来たとき、その間に交際を続けた哲夫と征子が結婚することを知らされる。荷物を持ち、雪深い自宅に戻ってきた昭男は、玄関を入ると、ふと過去のここでの賑わいを思い出す。その回想シーンには、今は亡き妻(音無美紀子)の若かりし姿があった。 タイトルは「息子」となっているが、哲夫と父・昭男の生きざまという日本の軸がある。その二では哲夫主体、その三では昭男主体で描かれるが、ラストでは哲夫が定職に就き、結婚が決まったことで、昭男もひと安心するというこの物語の終点をもっている。 山田洋次、朝間義隆の脚本は、『男はつらいよ』シリーズでお馴染みだが、ストーリーに必ず二本の軸が置かれている。寅次郎の生きざまと寅の実家の生業(なりわい)である。そこに、寅の恋愛が絡み、ストーリーが重層的な広がりを見せる。ストーリーだけでこれだけしっかしりた組み立てになっており、そこに苦労を厭わぬロケハンと撮影、撮影所仕込みのカメラワークが加わる。こうしたストーリー展開の手法は邦画でもあちこちの作品に見られるが、これこそ映画制作の基本手法だと考えられる。本作品での同様で、親子の間柄とはいえ、息子の生活を心配する父親と、父親を労わる子供たち夫婦や哲夫の話が、互いに影響をもって描かれていく。 その両者相互の関係を、必ずしもすべて、台詞に置き換えないところがプロの仕事であり熟練でもある。特に気の利いた台詞があるわけではなく、親子であれば至極自然に出てくる言葉や会話で成り立っている。また、一定のテンポをもって一方向に進んでいく展開もよい。 本作品には、山田作品によく見られるメンバーを含め、いかりや長介、佐藤B作、渡部夏樹、レオナルド熊、ケーシー高峰、松村達雄、奈良岡朋子、山口良一、浅田美代子、谷よしの、らが出演している。こういう顔ぶれを揃えるのは、キャリアの短い監督にはできないが、たくさんいても適材適所に使わないと失敗する。本作品では、出番の長さや回数をよく吟味しての登場となっている。 中でも、田中邦衛に注目しておきたい。小型トラックの運転手役だが、しょっちゅうぶつぶつ文句ばかり言っている憎めない人柄のオヤジだ。彼は追突事故でムチ打ちになり、哲夫が見舞いにいくシーンがある。そこでの二人のやりとりは絶品だ。 永瀬正敏は、よい作品に当たったと思う。タキさんの車で配達中、征子に夢中になっている哲夫は、タキさんのぶつぶつ言う文句にはうわの空だ。あのシーンの表情はよかった。 音楽は松村禎三で、さりげないクラシカルな音楽が、各シーンを上手に演出している

  • kaz********

    4.0

    岩手のおじいちゃん、釣りバカ日誌のスーさんと重なってしょうがなかった

    この映画は、岩手のおじいちゃんと東京に住む長男、次男の話です。 私、釣りバカ日誌が好きで、これまでかなりの本数観てきたせいか、岩手のおじいちゃんがスーさんと重なってしょうがなかった。 岩手のおじいちゃんの趣味が釣りでなかったことが救いである。 和久井映見がなかなか輝いていた。

  • e51********

    4.0

    ネタバレ話すっかり忘れてました。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kat********

    5.0

    本当の幸せとは

    現代社会は格差社会だ、お金がない、仕事が無いなど気が滅入る話題ばかり。 映画では人が集まって繋がっている事に幸せを感じていた事に改めて気づかせる。

  • so_********

    4.0

    ありがちな平凡の中に…

    どうしても原作を丁寧になぞると商業映画としては成り立たないのだろうが、もう少しじっくり見たい映画。ありがちなテーマで平凡な情景を切り取ってるんだけれど、1秒たりとも飽きさせない山田洋次監督の手腕はさすが。デカ過ぎる三國蓮太郎が気になるけど、永瀬正敏と和久井映見と3人の人物が際立つ。秀作ですね、今の俳優と映像でリメイクが見たいくらい。

  • Layla

    5.0

    ネタバレ幸せとは、ぬくもり、つながり。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • l24********

    4.0

    山田版 東京物語

    ストレートな、悪人が誰も出てこない物語。 心温まる、ちょっと寂しくてひどく懐かしい物語。 小津安二郎の東京物語のアンサーソングのような物語。 立派な映画だと思います。

  • kun********

    4.0

    沁みる

    歳を重ねるとこの映画の良さがわかる 何も起きない何も起伏のないプロット 家族の人生というものあるがままのプロット それが胸に沁みる 役者が素晴らしい なんと言っても三國連太郎に尽きる これほどの役者は不世出の名優とよんでも過言はないだろう 彼は若い頃はワイルドな役がよく似合い歳を重ねて円熟の演技は凄味すら感じる 個人的には息子も十分に役者として素晴らしいと思いますがやはりオヤジには全く敵わないですね 他にも田中邦衛 いかりや長介 佐藤B作 みんないい味出してる 永瀬も十分に上手いと思う 山田洋次の演出も素晴らしいですね 若い頃は山田洋次映画は正直退屈でしかなかったけど親の世代がなんであんなに彼の映画を好んだのかは歳を重ねて気づくものがありますね 総じて評するなら素晴らしい映画と言えるかと しかしながら 戦友会 というのが時代を感じさせますね もうほぼ皆さん鬼籍に入られて歴史になってしまったのですが こうして時代は流れ紡がれていくんですね

  • fiv********

    5.0

    これは名作!

    これは、名作。 数ある名作揃いの山田作品の中でも間違いなくトップクラスの作品。 今は亡き、名優たちの姿も。 その中に田中邦衛さんも居て感慨深い。 そんな名優たちの中でひときわ印象に残ったのが、和久井映見さん。 なんと可愛いのか。 この作品で日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞している。 まだ観ていない人は是非観て欲しい素晴らしい作品。

  • qaz********

    2.0

    小津

    月曜にTUTAYA馬事公苑店で郵送返却で鑑賞しました。 小津的です。

  • xdm********

    4.0

    ネタバレ俳優陣の力量

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • ame********

    3.0

    山田洋次は優しい人なんだろう

    いいはなしなんだけど なんか物足りないな

  • pon********

    5.0

    何故か涙が出ました

    星10個です。 数多く観てきた映画の中でもトップです。 日本人なら皆共感できるのでは。 みんなに見てほしい作品です。

  • aki********

    5.0

    間違いなく五つ星

    個人的には邦画の名作No.1 父親と息子の関係が日本の社会風景から良く描かれている(ง •̀_•́)ง 永瀬のダメ息子振りと三國連太郎の頑固親父の微妙なやりとりが胸を打つ( ・∀・) イイネ!

  • WXYは知ってても、それだけじゃ

    4.0

    若い映見

    老親と三人の子供の家族情景。 一人で郷里で過ごす父親、老いつつある。 それを気遣う長男と娘、職の定まらない次男を気遣う父親。 同居しようと言うが気詰まりな長男の嫁、次男がやっと見つけた婚約者。 同窓会での老いた友人。 最後に思う皆若かった頃の一家団欒。 有る一部分だけを切り出すと、同じ様な状況がありそれが共感を呼ぶ。

  • tom********

    5.0

    ネタバレ永瀬のこだわりか

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • mun********

    4.0

    さすが山田監督

    家族映画を描いたら右に出るものがいないと思えるくらい演出が 山田監督は上手いですね。

  • kun********

    4.0

    東京へ出た二人息子と父の話

    日本の現代人の殆どが共通する部分を描いた物語りだから共感する人が殆どでしょうね。 ラストもめでたしじゃなく、仕方ないで終わる。 雪深い我が家へもくもくと帰り、誰も居なく成った古い大きな家の中でしみじみ 意を決した様に明かりをつけるとカメラが引いて行く。 楽な生活等無いけど、それが当たり前だろうって事でしょうね。 一番印象的だったのは清純その物の娘。 暗い倉庫の中で一人作業してる。 その子の美しい事。 ごみ溜めに咲いた一輪の花ですね。 華やかなオフィスでピシッと決めた女子じゃ同じ顔でもこんな感動には成らない。 惚れない訳が無い。 洒落たオフィスレディには気後れが有り、近寄りがたい物を感じ、それ以上 の感情を傾けようとはしない。 傾けても仕方ないと思う。 ごみ溜めに咲いた美しい花なら手を伸ばせば何とかなると誰しも思う。 なんでそんな美しい娘がとおもうが、 障害を抱えてノーマルじゃなかった。 兄はそこそこに大企業で綺麗な妻とかわいい子供でマンション暮らし。 線路の上を順調に走ってるけど 弟は何しても身が入らない。 ふらっと付いた鋼材商社の運送バイトでその美しい娘に会い、順調な生活 をしだす。 ココは映画の映画らしい部分で反発を感じる人も居る様だけど いいじゃないですか 映画を見る価値は夢の実現にある。 山田監督の清純派の女性の描き方は抜群なんですよね。 和久井映見に惚れてしまう。

  • とみいじょん

    3.0

    ある一つの、日本人の原風景

    田舎で一人暮らす父と、都会に出てきた息子たち。  一人は会社勤めで、”ウサギ小屋”と揶揄されるマンション(それでも家族を養っているという一人前の象徴)に住む、一つのサラリーマンの典型家族。  もう一人は、何をしてもうまくいかないフリーターの息子が、結婚を考える人ができて…(そのあとはネタバレになるので割愛)。こちらも、都会の闇にのまれそうなある典型の一人。  出稼ぎで、都会の闇・酒にのまれていった同じ出稼ぎ者を見てきたであろう父にとっては、心配なことこのうえない(ちょっと昔の路上生活者には、出稼ぎで、様々な理由で家族を失って、寄せ場・路上生活となる人が多かった)。  娘は近くにいるけれど、嫁に行って…。 田舎は違えど、同じ市内に住んでいるにしても、親との同居の問題。 サラリーマンの悲哀。 その嫁の微妙な立場。 都会に出てきたものの、うまくいかない孤独と将来への不安。 兄と弟にはさまれて、一番自由が利きそうで利かずに、見守る立場に追いやられる中間子の妹。 どこかしらに、自分と重ね合わせられる部分がある物語。 そして、ぴちっと解決にはならない問題・葛藤を、皆で共有できる。 「仕方ないよねえ、うちもだよ」 物語は淡々としていて、”家族”が集まるときのあるある風景の部分を切り取って描いている。  唯一、変化があるのは次男・哲夫。  その哲夫の決意を、父が聞いた夜の場面がいい。  そして、”自分”の作った家族の場所に戻った昭夫の表情が何とも言えない。  家って、ただ住む場所なのではなく、”自分”が”自分”であることを作り上げていく場所なんだなあと、改めて思う。  だから、本当は、どこでもいいのではないのだろう。「住めば都」とできるほどの、気力・柔軟性があるのではなければ。   そんな人の気持ちの細やかさ・微妙さを丁寧に描いていく。 やっぱり、この監督は原作がある方がいい。 ヘンな遊びがなく、すっきり観られる。 そして、特筆すべきは、  父を演じた三國さんのすごさ。田舎の老爺を見事に表現。普段のオーラなんてどこへやら。  そして、永瀬さんが初々しい。方言の発音も一番それらしい。他の役者が方言ぽく話していても聞き取れるのに、永瀬さんのだけは聞き取れない箇所があって、DVDを繰り返して確認してしまった(笑)。  和久井さんの初々しさもいい。思わず哲夫が嫁にと決意を固め、昭男がOK出してしまうのが、とっても理解できる。  原田さんも難しい役をさりげなく。  脇を固める方々もすごい。  家族の状況を説明するための、親戚・お隣さん。  居酒屋・金属関係の仕事の大変さを理解させるための、同僚・先輩・上司。  差別を際立たせるための、仕事仲間。  老人の境遇を語らせるための、同窓会。  ワンカット・ワンシーンの演技で、すべてを語れる名優たちの演技。  だから、不必要な説明的シーンがいらずに、シンプルに映画が展開する。  もちろん、脚本がすっきりしているのだが、それを演技で表現できる役者じゃなければ、”説明”を足さねばなるまい。 とはいえ、征子が美しいから哲夫は「〇〇でもかまわない」になったんだろうという流れには複雑。美しくなかったならどうなんだろう?  昭男にとっては、どうしようもない哲夫をまじめな勤労者にしてくれた福の神であって、容姿とかは関係ないのだろうが。 そして、長男の嫁にしろ、娘にしろ、次男の婚約者にしろ、実権は女が握っているかもしれなくとも、外面では周りに気を使って、夫を立てているという女性像ばかり。山田監督のワンパターン。  だから、各方面、きれいに収まるのだ。 原作未読。

  • Multiverse

    5.0

    レンタルで観たかな

    就職のために親元を離れてから、何度か観た。再度、父親と同居することなく、死別したが、転職できる力を持てず、雑用みたいな仕事ばかりしていたから、共感したのかな。

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