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ゴースト・ドッグ

ゴースト・ドッグ

GHOST DOG: THE WAY OF THE SAMURAI

116

ムービークリニック

3.0

ほし みっつ

『葉隠』は一般の武士を対象にした武士道論ではなく、藩主に仕える者の心構えと佐賀藩の歴史や習慣に関する知識を集めたものであった。江戸時代には公開が憚られ、一部の人々にしか知られていなかった。 この本をバイブルとして活動する殺し屋を演じるのはフォレスト・ウィテカー。『ラストキング・オブ・スコットランド』の存在感はすごかったですね。あれを観てこの人のオーラを感じましたよ。あの映画はラストの脱出シーンがハラハラで脳裏に焼き付いています。 物語は、マフィア組織の幹部のひとりに、ある日助けてもらった恩を重く感じてボスとして忠誠を誓う。ようは主君と決めて忠義を尽くすのだ。 組織ではなく個人。ここがやや問題。 葉隠の本が武士道の教えであるため、主君のためなら一直線。全てを捧げるという心構えであった。 ようは損得勘定が全くないんです。もうマシーンのようです。 戦国時代の武将や藩主が策略を張り巡らせ、戦で寝返ったりくっついたり。そんな史実を知ると武士道ってなんだろと思ってしまう。 主君の仕事で敵対する組織の幹部を暗殺。しかしそこには依頼された組織のボスの娘がいて現場を見られてしまう。 組織幹部は殺し屋を始末することとして追ってを差し向けるのだ。別に殺さなくてもと思うのだが、詳しい説明はなかった。娘が敵の組織ボスと付き合ってる?のも曖昧である。 アクション映画としてはかなりおとなしめなんだけど主人公の殺しのテクニックはなかなか渋い展開で面白かったです。とにかくサムライスピリッツを表現したいという監督の意気込みが伝わります。 殺し屋映画って、『女は殺さない』というのが定番のように設定されるけど。 ようは女は怖いってことだろうな。 劇中に出てくる60年代くらいのアメリカアニメのナンセンスギャグがどういう意味なのかは、どうしてもわからん。監督を知らないのだが、特徴的な作品を作る人物のようで、きっとなにか意図があるのではないかと思う。

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