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寒い国から帰ったスパイ (1965)

THE SPY WHO CAME IN FROM THE COLD

監督
マーティン・リット
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3.72 / 評価:54件

「寒い国」が意味するものとは

  • per***** さん
  • 2020年5月15日 17時05分
  • 閲覧数 292
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

なるほど隠れた名作ですね。もともと原作が一級スパイ小説とあって、本作の面白さも折り紙付き。誰が味方で誰が裏切り者なのか中々展開が読めず、どんでん返しもあったりで最後まで目が離せません。

1965年の公開ですから、監督はわざと白黒映像にしたのでしょう。そのせいか非常に雰囲気のある重厚な作品に仕上がっています。

邦訳の「寒い国」(The Cold)にはさまざまな解釈があるようです。文字通り共産圏の東ドイツとする人もいれば、冷戦と捉える人もいます。またCome In From The Coldをイディオムとすれば「孤立無援の世界を脱する」の意で、孤独なスパイが最後は全ての真実を恋人に明かす事で、真に心の通じ合える伴侶を得たと解釈できるでしょう。

別の見方もあります。作中で英国諜報部の管理官は主人公にこう語りかけます。
「精神的につらいかと――心配してるのだよ。
非常な世界にずっと居続けられない。
 時にはドアの外から戻ってこないと、寒い国からね」。
主人公が「私は諜報員です」と言い返すと、管理官はこう続けます。
「君には寒い場所から離れずいてほしい、もう少しね」。そして冷酷で卑劣な手段も使わなければならないと諭します。

こうしてみると「寒い国」はスパイ特有の冷酷で卑劣な世界と言う事ができます。そこから帰ってきたとは、つまり死んで初めてその非情な世界から自由になったという意味でしょう。

いずれにしても、結局壁を越えて帰ってくる事のできなかった主人公と恋人を想う時、なんとも切なく、また意味深なタイトルだなあと思いました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • パニック
  • 恐怖
  • 切ない
  • かっこいい
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