三銃士といえばリチャード・レスター版
- 怪盗軍団 さん
- 2009年12月21日 22時15分
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- 役立ち度 16
- 総合評価
とにかく面白い痛快活劇。冒頭は、スローモーションと残像を効果的に使った剣術のものすごシャレた感じの出だし。ところがいったん話が始まると途端にものすごくバタバタしたものすごくいい感じのイモ臭さいっぱいの映画になっていく。
とにかく、当時のいろんな常識を描くシーンがものすごくさりげなく描かれている。普通だったらアップとか風習そのものをしばらく見せていきそうなのにそれを画面の隅っこのほうにちょっとだけ映すくらいにして、すべてを時代の中の風景としてとらえてるところがすごい!!!
たとえばラスト近くダルタニアンが、銃士隊になった時の式典なんかでも、そもそも何で剣士なのに銃士なのかが、任命式でほんとにさりげなく、そしていかにもおざなりな感じでマスケット銃がさっと渡されるところであらわされてたりする。
当時の私は、この映画で初めてそのことに気づくことができました。
役者陣もものすごい、マイケル・ヨークにリチャード・チェンバレン、オリバー・リード、リシュリューはチャールトンヘストン!!!もう余裕の大悪党でした。ロシュフォールはなんとクリストファー・リー!!似合いすぎでした。ミレディにはフェイ・ダナウエイ。コンスタンスはラクウェル・ウェルチ、もうとにかく豪華なもので、この超一流の方たちがほんとに楽しそうに、一人一人を魅力的に演じておられました。
まるで高校の部活のノリの銃士たちの活躍はもうただただ楽しそう!ちょっと戦うとみんなゼイゼイハアハア息が切れてたりして、超人的に強いというより、ちょっと強い感じ、技より勢いと気力のまさに部活のノリの大活躍!!
楽しいひと時が終わり「アー終わっちゃった・・。」と思った瞬間に何と次回「4銃士」ご期待を!!!といきなり宣伝が始まったのにはとてつもなくびっくりさせられました。それまで、はじめから2部作として映画が公開されるなんてのは聞いたことがありませんでした。
監督はそれまでにビートルズの楽しい映画を撮っておられた、リチャード・レスター氏
そんな当時の若者のセンスに敏感な方がこんな映画を撮っておられるのですから、ただの古色蒼然たる時代絵巻になんかになるはずもなく、
ほんとに悪乗りいっぱいの若さとバカさにまみれた銃士たちの活躍がとことん楽しめる、これ見てしまうと1993年版はものすごく優等生的にこざっぱりとまとまった映画に見えてくること請け合いという、まあ私にとってはそんな1本でした。
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