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サンセット大通り

サンセット大通り

SUNSET BOULEVARD/SUNSET BLVD.

110

fg9********

5.0

ネタバレカァット!!!

 …あらすじは、解説のとおり。  1950年のビリー・ワイルダー監督作品。  先ずは、タイトルは聞いたことがあったが、これまでこの作品を見逃してきた自分の迂闊さを呪いたくなる。  冒頭、ある屋敷のプールに死体が浮かび、話が進むうちに何とこの死体がストーリーの語り部で、かつ、売れない脚本家で主役だったりするので唸ってしまう。  この脚本家のジョー(ウィリアム・ホールデン)は、ローンを組んで車を買っていたが返済が出来なくなり、借金取りに追われる羽目になってしまうので、その車をある鄙びた屋敷の倉庫に隠すことにする。  しかし、その屋敷には人が住んでいて見つかってしまったので、渋々訪れると屋敷内は大邸宅で、一人の中年女性と彼女に仕える執事マックス(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)の二人だけが暮らしていた。  その女性はトーキー時代の大女優・ノーマ(グロリア・スワンソン)で既に引退していたが、彼女もシナリオを描いていて、そのシナリオの添削の仕事を頼まれて住み込むことにする。  ノーマは今でも現役バリバリの大女優という幻想に憑りつかれていて、やがて、ジョーのことを愛し始めるのだがジョーにその気がないので、彼の関心を引くために、チョビ髭を付けてチャップリンのモノマネをする場面は痛々しかった。  一方のジョーは、ノーマのヒモでいることにウンザリし始めて、パラマウント映画街に暮らす脚本の勉強をしている若い女性と好い仲になり始める。  話しが長くなってきたのでこの辺で止めるが、ここに一途に仕える執事とノーマとの過去の関係も明らかにされて結末に雪崩れ込む。  冒頭のプールに浮かぶ死体は、ノーマの許を去ろうとしたジョーを彼女が射殺してのものだった。  事件を知ったマスコミは、彼女の屋敷の玄関口にカメラを抱えて押し寄せる。  2階の踊り場にいた錯乱状態のノーマはそのカメラに呼応して、階段を映画のワンシーンの大女優よろしく優雅に下り降りる。  そこでマックスが放つ言葉には鳥肌が立った。  『カァット!!!』。  何とも見事な幕引きで、思わず拍手を送りたくなってしまった。  『情婦』で度肝を抜かれて以来のビリー・ワイルダーファンだが、他の作品も全部観たくなってきた。

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