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サンタ・サングレ/聖なる血 (1989)

SANTA SANGRE

監督
アレハンドロ・ホドロフスキー
  • みたいムービー 40
  • みたログ 133

3.72 / 評価:58件

いつも通り「カルトの否定と解放の物語」

  • yam***** さん
  • 2018年3月17日 11時14分
  • 閲覧数 457
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

サイコパロディホラー + boy meets girl映画

残酷描写は作り物丸出しの、わざとチープな表現で笑いを誘う

惨劇の背景に重なる、著しく緊張感を欠く、めちゃのどかな歌声のミスマッチ
女の死体をウサギの着ぐるみの中に入れて運ぶシーン
そこはかとないユーモアも漂う

ただ、全体的には「悲劇」かつシリアス描写が多いので、突き抜けた笑いは産まない

テーマはいつもと同じ、「カルトの否定と解放の物語」

舞台はサーカス団

父はアメリカで女を殺して逃げてきたマッチョな男
僕にナイフ投げの技と胸の刺青を授けてくれるが抑圧的な父親
デブでハゲの好色オヤジは去勢される法則発動

母は嫉妬と独占欲が強烈なメキシコ女
両腕を切り落とされレイプされて死んだ少女を聖女として崇めるカルト宗教にハマっている
(なぜ聖女なのかは、俺には理解できないが)
夫の支配にはしくじったが、息子は完全支配を目論む恐母

父母が猛獣の檻の前で動物的にまぐわっているのを僕はじっと見つめている
父の浮気がきっかけで、夫婦は血みどろの殺し合い
僕は気が変になり精神病院に収容される
あなたは私がいなければ透明人間みたいなものよ、と母に言われて本当に透明人間になろうとする
僕は人格を母親に乗っ取られている

「聖なる血」を崇める母は、淫らなゲテモノ女たちを次々と惨殺していく
・刺青女
・制服の処女
・女レスラー

幼い頃に親切にして仲良くなった女の子が彼を救う
抑圧する女(母)と、解放する女(女の子)

スペクタクル
・教会の破壊
・ゾウの肉に群がる人々

パレード
・サーカスが街にやって来た
・ゾウさんの葬送

カーニバル
・夜の街

人の死体には鶏や犬が群がってくる
ゾウさんの死体には人間が群がってくる


血への拘り
自分の感覚器をくれようとする紳士
2人1体のパントマイム
蛇の幻覚

など、相変わらずの想像力炸裂シーンも見所




1 オープニング
2 刺青の女
3 聖なる血
4 生と死
5 魔法
6 別れ
7 フェニックス
8 アルマ
9 惨劇
10 コンチャと魔法の手
11 制服の処女
12 私の手
13 聖人の歌
14 透明人間
15 女レスラー
16 僕の劇場
17 私はお前の中
18 僕の手


付録の監督インタビューも必見です

祖母はスペイン系ユダヤ人で、ロシアのコサック兵にレイプされた
私の中で被害者と加害者が一緒にタンゴを踊っている
私は正常が嫌いだ
ユダヤ人にとっての花形職業は精神分析医だ
複数の人格を支配せよ
結果ではなく、過程を見よ
商業主義的映画を撮るくらいなら、死んだほうがマシだ
リンチのデュークがクソ映画だったのでホッとした
他人の不幸を喜んでしまった
ホーリー・マウンテンを作ってアラン・クラインに嫌われた
ピーター・オトュールほど嫌いな奴はいない
大物ぶって、俺には声もかけないし目も合わさそうとしなかった



ホドロフスキーの最大の魅力は「精神的健全さ」だと思う
酒もタバコもドラッグもほとんどやらず、金や権力にも興味がない
茶目っ気たっぷりの、純粋無邪気ボーイ
自分のセンスと想像力が頼り
そんな男、なかなかいない

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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