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シーク (1921)

THE SHEIK

監督
ジョージ・メルフォード
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4.50 / 評価:2件

ヴァレンチノは死なない

  • maxime_du_camp さん
  • 2010年7月18日 13時51分
  • 閲覧数 304
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ひとりでサハラ砂漠を横切ろうというお転婆娘ダイアナ・メイオ(アグネス・エヤーズ)が部族の族長アーメッド(シーク)に捕らわれる。そこにアドルフ・マンジュー登場。シークの昔からの友人、パリ留学時代の友で小説家でもある。シークを尋ねて、砂漠にやってくる。シークの乱暴な求愛を非難する。つまりここには、正常(?)な一夫一妻制への強烈な信仰がある。そうでない形は不道徳というわけだろう。こういう欧米の道徳的常識に対するアンチテーゼとして砂漠の王族がある。一夫多妻の反道徳の象徴としてのシークだ。ドラマが訴える根本にこういう一夫一婦制への信仰があるため、たとえば砂漠の悪党集団のボスであるオマール(ウォルター・ロング)もダイアナを無理矢理に自分のものにしようとすると婦人のひとりが嫉妬にかられてナイフで襲ってくる。もともと一夫多妻が原則ならこういう嫉妬も存在しない気がする。欧米的な倫理に支配されたドラマは、やはり同じ倫理観を貫き通すことで完結を迎える。要するにシークはアラビア人ではなく、ヨーロッパ人の捨て子という結末だ。だから、イギリス人のダイアナも安心して結ばれるということだ。他愛もないストーリーではあるが、砂漠のアクションはなかなかだし、主人公たちの表情も機微に富んでいる。シーク=アーメット=ルドルフ・ヴァレンチノの時に目をむき出す演技(ともいえないような演技)。いまから見るとどこがいいのかとも見える。しかし、これがヴァレンチノの人気を決定づけた。後に殉教者を出すまでの人気だ。ケン・ラッセルの『ヴァレンチノ』を体験した後だとシークが死に運命づけられた神格性をともなって見えてしまうのだ。

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