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JFK (1991)

JFK

監督
オリヴァー・ストーン
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  • みたログ 2,506

3.73 / 評価:652件

国家の闇を暴こうとする裁判の再現ドラマ

  • とみいじょん さん
  • 2020年7月7日 0時34分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

力作。
 なのだけど長い…。相当の覚悟か興味がないと、途中で置いて行かれる…。
 ”ある説”に導かれて、2時間サスペンスのようなカタルシスが得られるのかと思ったら…。
 って、当たり前だ。ケネディ大統領、暗殺の真相に迫る映画。未だに真相は闇の中。

エンターテイメントなんて無視したかのように、ひたすら事実を検証していく。
 当時の、あえてそうしたかのような杜撰な捜査の事実が次々に示される。
 かつ、容疑者・容疑者を殺害した者をはじめとする関係者たちの、あまりにも早すぎる不可解な死。
 国家によって、秘せられている情報。
 今回の捜査への妨害。
 そして、仲間割れ。家族との確執。
 誰かに用意したもらった安易な結論でケリをつけたい市民。
 まるで映画のプロットのような展開。
 けれど、事実、もしくは事実をベースにした脚本。
そんな硬派の展開。
検事たちが示す論理展開。
脳トレのようだ。ホワイトボードを用意して、論点を整理したくなる。

そんな論理の展開だけでなく、
日本とUSAの制度の違いも???検事だけれど”選挙で選ばれた”?etc。
USAでは当たり前のことだから説明なく進むが、解説書を片手に鑑賞する必要があるところがある。

映画のラストは、法廷での事件真相(あくまで推論)の説明が大迫力。
圧倒され、格好良さに惚れるが、カタルシスというのではない。


エンターテイメント的な演出はない上に、幾つもの事実検証を求められ、かつ長い。自分の頭で考え、ついていこうとすると息切れがする。予習・復習が必要かもしれない。
各役者は良い演技を見せてくれるのだが、
近年の映画に比べるともたつく。もったいない。

それでも、
 『ダンスウィズウルブズ』以降、USAの良心と呼ばれたコスナー氏が、良心を体現する。スーツの着こなし・眼鏡が最高に格好良く、立ち歩く姿を見るだけでもうっとりする。こんなに美しい人が存在するんだ…。
 オールドマン氏は、キレ気味の人物を、繊細に神経質MAXに静かに表現して、後の『レオン』を彷彿とさせる。
 サザーランド氏、ベーコン氏も印象深い。
 ジョーンズ氏は、演出があえてそうだったのか、悪人にも善人にも見えない微妙さが凄い。
 ペシ氏の鬘だけは笑いをとろうと思ったのか、実物に似せたのかわからないが、(笑)を通り越して、見てはいけないものを見た気になり、集中できない。
 他にも、ギャリンソン氏の配下の面々も、良い芝居をしてくれるし、仲間の女性が現れると、皆で立って迎えるとか、当時の知的階級の作法も見て取れて面白い。

そして、長さを感じさせる点では映画としてどうかとも思うが、
実際のフィルムを挿入して”真相”に迫っていく手法は見事。
監督賞(ゴールデングローブ)・編集賞と撮影賞(アカデミー)もかくや。


事実は小説よりも奇なり。
実話を基にした『バリーシール』という映画もあり、
この映画での”真相”もありえると思ってしまう。
となると、USAって単に軍事産業に群がる人々で動かされているし、
どこかに敵を作っていないと成り立たないのかなあなんて思ってしまう。
(トランプ氏の中国批判もそうですね。外に敵を作ることによって、中の問題から目をそらせるし)


かつ、
監督はベトナム戦争に志願して従軍されたとか。
この映画も、根底には、ベトナム戦争の意義のようなものを探るプロセスの一つではないかというレビューを拝読した。
 たらればは言っても仕方ないが、ケネディ氏が大統領を数期務めあげられていたら、ベトナム戦争は泥沼化しなかったのだろうか?世界は違う方向に進んでいたのだろうか?
 だが、オバマ大統領を産んだかと思えば、ブッシュ父子やトランプ氏のような人物を当選させてしまうUSA。
 大きな歴史のうねり。どう動いていくのだろうか。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 知的
  • かっこいい
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