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ジェイコブス・ラダー (1990)

JACOB'S LADDER

監督
エイドリアン・ライン
  • みたいムービー 281
  • みたログ 725

3.74 / 評価:311件

伝えたい事は分かりにくいが不気味な中毒性

  • dadadasteady さん
  • 2020年10月30日 3時04分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

リメイク版を観ようと思ったものの、どうも評価が芳しくないようで
古さを我慢してオリジナル版を鑑賞。

ネタバレ満開で書かせてもらいます。
結論、独創的な内容と表現、俳優の演技力に凄く惹き込まれます。
しかし、個人的には伝えたいことが何なのか、どこにテーマが
置かれているか、がやや分かりにくいと感じました。
______________

現実で起こっている出来事だけをなぞるならば、
息子を事故で亡くし、その後ベトナム戦争へ。そこでの化学兵器での
実験による同士討ち(これは正直曖昧)、負傷、そしてジェイコブの死。
この一連の出来事のみリアルな出来事であり、劇中の大半は
「走馬灯」のようなものなんでしょう。
ただ、体験した出来事に加え妄想や悪夢が織り交ぜられていて
難解な作りになっているという構成。

正直、予備知識ゼロでストレートに鑑賞していた冒頭、
『戦場でのPTSDを抱え社会復帰が難しい元軍人の苦悩』が
描かれているものとばかり思っていました。

しかしジェイコブズラダー=ヤコブの梯子、つまり
天国(=上)までの階段を昇るまで様々な悪夢や災難に見舞われながら
徐々に死を受け入れ、最終的に死んだはずの息子に導かれながら
穏やかに死を受け入れる過程を描いている、と。

…それならそれでいいんだけれども、ラストに字幕でわざわざ
幻覚剤がベトナム戦争で使用されたけど国防省は否定している…
みたいなメッセージが流されるならば、ストレートにリアルの世界で
PTSDに苦しむ元軍人を丁寧に描いた方が伝えたいテーマは
分かりやすかったのではなかろうかと。

戦場での人体実験に対するメッセージと、死生観や宗教的な
描写が混同されているので、観る人を選ぶ作品であるのは
間違いないです。

聖書にちなんだものや、負傷し治療を受けている現実の影響か、
意味深な描写で埋め尽くされている本編の難解さは直接的には
明らかにはなりません。
車で轢かれそうになる描写、存在しない主治医、パーティでの悪夢、
氷風呂(これは治療中の現実?)、背中の痛み、寒さ、車の爆発とコイン…
実は訓練中に除隊されていた?などなど。

ちょっと考えると何を暗喩しているか分かる部分もあれば、
さっぱり分からない描写もちらほら。

とはいえ不思議と初見なら飽きずに観れる、奇妙な中毒性は高いです。
ホラー映画とはまた異なる不気味な描写(特に前半)、ティムロビンスが
どんどん狂っていく素晴らしい演技力、それだけでも観る価値は
十分にあると思います。
頭がカクカク動く人間が個人的にトラウマ級に恐ろしかったです。

しかし…1回で良いかな。聊か精神をやられますし。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 不思議
  • パニック
  • 不気味
  • 恐怖
  • 絶望的
  • 切ない
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