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ジェイコブス・ラダー

ジェイコブス・ラダー

JACOB'S LADDER

113

mint

4.0

ネタバレ戦争自体が幻覚剤では?

公開時に映画館で観た時は秀逸な映画だとは思ったが、長年何かを見落としている気がしていた。 30年以上経って見返した。 切り口はベトナム戦争での兵士への薬物投与疑惑に端を発する生死の境の走馬灯薬物幻覚混じり。だが、クリスチャンネームを持つ人々がそもそも何故ベトナムに行ったのか。白人で子持ちでも離婚し息子の死によって志願したのか。帰ってから6年かかって学士号を取ったと言うことは、志願時は低学歴?その他の隊員も職業軍人では無さそうな風。当時のアメリカ社会の現実。 ラスト主人公の死の原因がのヒッピー化学者の開発した戦闘意欲向上幻覚剤による、同士打ち事故というネタバレ過程が説明的で呆気ないが、そもそも戦争自体が生と死に対する過剰な行動では?(国家や思想が違えば殺してもよい敵なのか) 戦争(の大義名分)自体が幻覚剤みたいなものではないか?という後味のほうが再見で強く残った。 近年の自然災害や自分が歳を取った分、生きてるだけでありがたい境地ですが。 血気盛んな時期の国や自暴自棄になれる中年以前の心の襞。国家の思惑と個人の尊厳の軽さも圧倒的に際立って感じられた。 トータル贖罪でメデタシというだけではない所に普遍性があり、気になる映画なのだろう。

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