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七年目の浮気

七年目の浮気

THE SEVEN YEAR ITCH

104

shinnshinn

3.0

「聚楽よ~ん」の世代

何しろ、自分が生まれた時にはすでにモンローはこの世の人ではなかったので、劇場のスクリーンでマリリン・モンローを観るのは「お熱いのがお好き」に続き本作「七年目の浮気」で2本目です。 この人ほど好き嫌いが分かれる女優さんも珍しいのではないか。体の線を強調するようなその仕草や、あの独特のしゃべり方に、計算高さを感じる人は「嫌な女」だろうし、どこかイノセントなものを感じれば、それは「可愛い女」と言う事になるのかも・・・。どっちにしても女性でモンローの大ファンだと言う人はあまりいないのではないか(本能的に嫌われるだろうねぇ・笑)。 映画の題名は超有名だ。モンローと言えば地下鉄の空気口で大きく背中の開いた白いプリーツのドレスがまず頭に浮かぶし、モンローのモノマネとか蝋人形は大体このドレスだ。ただし、この場面が有名なほど映画の内容は面白くない。女房子供が避暑地に出かけている間に、出版関係のまじめな旦那がモンローを相手にモンモンと己の色欲と戦うみたいなお話で、最後は少しホロっとさせるけど、今となってはギャグも古典的で笑えないし、真面目な男が必死で自分の心にブレーキを掛けようとしたり、ついついアダっぽい妄想をしてしまうそのギャップが可笑しい訳なのに、主人公のトム・イーウェルは初めからいい加減でふざけた男にしか見えない。たぶんジャック・レモンの方が数段よかったのではないのか。 肝心のモンローはごくごくいつものパフォーマンスで可愛い。ご本人は毎度毎度バカみたいな役ばかりでウンザリしていたらしいけど、そこがこの人の真骨頂なのでしょうがない。 女優さんなんて大体はじめはその飛び抜けた美貌で世に出るんだけど、だんだん演技で認められたいみたいになるのは昔も今もかわらない。シャーリーズ・セロンやニコール・キッドマンがあえて醜いメイクまでして賞を獲るのは、かえって嫌みだし本物さんの営業妨害のような気もするんだけど、確かに美しいと演技が評価されずらいんですよねぇ、生活感のある顔の方がそれだけで演技が認められたりする訳で、なにが幸いするのか分からない(笑)。 映画はいまひとつだったけど、マリリン・モンローを大きなスクリーンで見れただけでもよかったし、当時騒いでいたおじさん達の気持ちは今のおじさんにもよくわかりました。それでも同じビリー・ワイルダー作品なら「サンセット大通り」、「麗しのサブリナ」、「アパートの鍵貸します」あたりが好みかなぁ。

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