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草なぎ剛、自然体で挑んだダメ男役 『台風家族』撮影現場レポート

シネマトゥデイ

2019年8月31日 (土) 08時04分 更新

市井昌秀監督(左)と草なぎ剛(右)- 写真は2018年7月に撮影

市井昌秀監督(左)と草なぎ剛(右)- 写真は2018年7月に撮影

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 俳優・草なぎ剛が、『箱入り息子の恋』やドラマ「サウナーマン~汗か涙かわからない~」などの市井昌秀監督とタッグを組んだ映画『台風家族』(9月6日全国公開)。本作の撮影現場取材会が2018年7月に栃木県で行われ、主演の草なぎと市井監督が作品や役づくりについて語った。

 市井監督が、構想から12年間温めてきた“両親への想い”をオリジナル脚本で形にした本作。銀行強盗を企て2,000万円の大金と共に失踪した両親の仮想葬儀を行うため、10年ぶりに実家に集まった鈴木家のきょうだい。長男・小鉄(草なぎ)をはじめとする一家のきょうだいが帰省した際に起こる騒動を、ブラックユーモアを交えて活写する。

 この日撮影されたのは、仮想葬儀を行うために鈴木家のメンバーが実家に集結したシーン。喪服姿の小鉄をはじめ、妻・美代子(尾野真千子)、娘・ユズキ(甲田まひる)、長女・麗奈(MEGUMI)、次男・京介(新井浩文)、末っ子・千尋 (中村倫也)が遺産相続を巡り、それぞれ言葉をぶつけ合う。

 遺産に目が眩むダメ男を演じる草なぎは、「(小鉄の)設定が44歳で、自分の年齢とほぼ同じなので、演じやすいです」とコメント。「家族やきょうだいの絆、人間ドラマがリアルに描かれている作品。愛着あるせりふばかりで、監督が演じ手のことをよく考えてくださっているんです。脚本が本当に面白くて、ダメ男を真面目に表現するからこそ、そこに人間臭さが出てくる。監督の情熱がひしひしと伝わってきますし、僕にとってメモリアルな作品になりそうです」と充実感を口にする。

 撮影前、市井監督から“草なぎ剛の小鉄が見たい”と要望があったと話す草なぎは「変に演技しないということが大切なのかなと思いました」と自然体で臨むことが重要であると明かす。「演技している中で、『ここは怒ってみよう』とか『ここは悲しい感じで言ってみよう』とか考えるのが普通ですが、監督はあまりそういうことを好まない。この映画では、僕自身でいいんだって。自然体でいることが、ある意味演じるということに対して、新たなテーマになってくるんです。なので、今回はより自分自身が出ていると思います」

 市井監督も、「この作品は12年前に浮かんだアイデアから始まっています。脚本執筆を積み重ねながら温めて、そして今に至るので、その分熱量はありますね」と本作への思いを明かす。小鉄を通して“新しい草なぎ剛”を撮りたいという監督は「今作は、欲のぶつかり合いが激しいので、草なぎさんの強欲さが剥き出しになっている部分が見たいんです。(現在までの撮影で)草なぎさんの強欲さは掴めています」と早くも手応えを感じていた。

 リハーサル時には、シーンについて何度か話し合う姿も見られた草なぎと市井監督。草なぎは、「市井監督の演出に乗っかる感じです。監督がキャラクターに息を吹き込んで、俳優陣が熱意を持って演じています。撮影現場は、まるで合宿しているみたいな雰囲気です(笑)」と笑顔で語っていた。(編集部・倉本拓弥)

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