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黒柳徹子さん的存在の85歳の現役アメリカ最高裁判事を描いた『ビリーブ 未来への大逆転』

アカリ
アカリ

恋愛映画&人生映画が大好物。大学時代に観る専だと勘違いして入った映画研究会で、自主制作映画の女優をや...

『ビリーブ 未来への大逆転』 予告編

突然ですが、いまの日本の最高裁判所の裁判官が誰か、知っていますか?

名前でも、人となりでも、知っている人ってほとんどいないのではないでしょうか。
でも、アメリカでは、ちょっと様子が違うのです。

現在のアメリカ連邦最高裁判所の裁判官に、ルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg、略してRBG)という女性がいます。
御歳85才。黒柳徹子さんと同い年。
アメリカでは、「有能ですごいキャリアだけれど、前衛的で、チャーミングで、愛すべきおばあちゃん」みたいな立ち位置でさまざまなメディアに取り上げられています。まさに黒柳徹子さん的存在なのです。

彼女を取り上げた映画が、この4月から5月にかけて、日本で立て続けに2本劇場公開されます。
1本目が、『ビリーブ 未来への大逆転』(現在公開中)

2本目が、『RBG 最強の85才』(5月10日公開)

今回ご紹介する『ビリーブ 未来への大逆転』は、RBGが20代から30代だった頃を、事実に基づいたドラマとして描いています。

(C) 2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

20代に学生結婚&出産した後、子持ちで旦那とともにハーバード大学ロースクールに入学したRBG。
在学中、夫が病気になり彼の授業も聴講しなくてはならなくなったり、夫の就職でニューヨークに引っ越さなくてはならなくなりコロンビア大学に移ったりと、夫のライフステージに振り回されたりしながらも、ハーバード大学・コロンビア大学ともに超優秀な成績を収めます。
(さらりと書きましたが、日本だったら、結婚して育児しながら東大に入学し、途中で京大に移って、東大・京大でもトップの成績取っちゃった、という感じ。)
でも卒業後、「女性だから」という理由で、当時エリートの就職先とされていた大手弁護士事務所のどこからも採用されません。
そんな彼女が、ある事件をきっかけにして性差別と立ち向かっていく様子を、母娘の成長と共に描く法廷ヒューマンドラマです。

(C) 2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

「ある事件」とは、RBGが弁護士として担当した、性差別が絡む税金訴訟。その法廷の中でRBGは、自分がハーバード大学のロースクールで勉強していた1950年代後半、学校に女子トイレがなかったことに言及します。
法律も平然と女性差別をしていて、私たちの権利を守るべきはずの憲法もそんな状況を許容していました。
それが2019年となった現在、(まだまだ事実上のハンディキャップはあるものの&女子トイレはいつも混んでいて困るけれども)女性たちは、法律的に男性と平等な立場を手に入れ、性によって差別されない基本的人権も憲法上当然に認められているのですから、感慨深いですよね。
生まれてこのかた、男女平等を当たり前のように教えられてきた私たちにとっては想像できないほどの困難を、RBGのような先駆者たちが乗り越え、切り開いてきてくれたんだと思うと、胸がアツくなります。

(C) 2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

でもそんな彼女も、完璧ではない。
法廷での戦略や話術は、夫にはかなわない。
家では思春期を迎えた娘にどう接したらいいのか分からず、母親としてはまだまだ発展途上。
そんな彼女をたくさんの人が支えながら、歴史や彼女のキャリアを変える運命の事件に、家族や仲間が一丸となって立ち向かっていく様子にも注目です。

(C) 2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

冒頭で私は、アメリカの最高裁判所の裁判官は、日本のそれよりも一般の人の関心や人気を集めていると書きましたが、実はアメリカの裁判官の中でも、ほとんど知られていない人もいます。
つまり、RBGがアメリカで高い人気を誇るのは、RBG自身の魅力のおかげなのです。

誰もが認める高い能力だけではなく、
困難に立ち向かっていく強い姿勢。
家庭も仕事も全力で頑張るひたむきさ。
それでもあふれてくるチャーミングさ。
だからこそ彼女の論理や主張には説得力があり、共感を集め、周りの人や社会を動かしていくのです。

(C) 2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

『ビリーブ 未来への大逆転』で描かれた事件以降も、RBGは、性差別が違憲だと結論付ける判決をいくつも獲得していきます。
そして1993年に最高裁判所の裁判官に任命され、現在は現役最高齢の裁判官として君臨している。

5月に公開を控える『RBG 最強の85才』は、そんな彼女の現在も含めて、ドキュメンタリーとして描きます。
ちなみに第91回アカデミー賞2部門ノミネート。(長編ドキュメンタリー賞、歌曲賞)

RBGの人生をたどることで、
アメリカの性差別の歴史や、法律の世界を学べるだけでなく、
妻として、母として、働く女性として、ひたむきにチャーミングに頑張っている全ての女性たちに、勇気や、何らのヒントを与えてくれるはず。

(C) 2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

ぜひ、『ビリーブ 未来への大逆転』をチェックして、5月の『RBG 最強の85才』の公開に備えましょう!

映画『ビリーブ 未来への大逆転』作品詳細はこちら
Yahoo!映画

2019年5月10日公開 映画『RBG 最強の85才』作品情報はこちら

アカリ
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恋愛映画&人生映画が大好物。大学時代に観る専だと勘違いして入った映画研究会で、自主制作映画の女優をやらされた経験アリ。『Lolita(1997)』『SATC』大好き。

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