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ブラッド・ピットが『アド・アストラ』来日会見の最後に握手を求めた人

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カッコイイ男の生き様が描かれた作品に胸が高鳴る「一本気なポプコニスト」。生涯ベストは、パチーノ&デ・...

ブラッド・ピットが地球儀を周回するようにゆっくりと歩き出す。すると、満席の記者会見場からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。

2019年9月12日、映画『アド・アストラ』の記者会見が東京・お台場の日本科学未来館で行われた。ハリウッドスターの来日会見とあって、会見場はテレビカメラが40台以上もズラリと並び、用意された座席も満席となる盛況ぶりだった。集まった記者の中には、シンガポールやフィリピンなどのアジア各国の記者もいた。そんな熱気あふれる会見場にブラピが姿を現したのだ。

写真:アフロ

ブラッド・ピットの背後には、ジオ・コスモスと呼ばれる地球ディスプレイが飾られている。もちろん、今回の作品にちなんで日本科学未来館が会場として用意されたわけだが、いつもと違う雰囲気にブラッド・ピットも思わず「最高の記者会見場だね。会議室みたいなところより、よっぽどいい。(背後の地球儀も)かっこいい」とこぼすほどのロケーション。ブラピのハートをつかんだところで、2年ぶり12度目の来日会見はスタートした。

写真:アフロ

最も印象的だったのは、ブラピの気遣いだった。記者から質問を受けたときは、すぐに答えるのではなく「そういう質問は面白いね」と言ったり、「的を射た質問だね」などとワンクッションを置いた上で、丁寧に話し出す姿が印象的だった。通訳さんへの気遣いも忘れない。自身の発言が長くなると一度区切り、通訳さんの顔をじっと見つめて、呼吸を合わせるように再び話し始めることを終始つらぬいた。そうした、ちょっとした優しさがとにかく印象的だった。

写真:REX/アフロ

作品の魅力を語ることも忘れない。ブラッド・ピットは『アド・アストラ』で初の宇宙飛行士役に挑戦。同時にプロデューサーとしても作品に関わっている。そうした立場から製作の経緯を説明した。

「僕がいままでSF映画に出演しなかったのは、優れた作品がすでにたくさんあったからです。だから、やる価値がある作品を待っていました。今回はジェームズ・グレイ監督の企画にその価値を見いだしたわけです」

さらに、本作は「自分探しの旅」を描いているとブラッド・ピットは表現する。

「主人公のロイは、人生がうまくいってなくて、自分の存在価値を見つけられずにいます。これまで彼は喪失感や後悔を抱えて、自分への疑念を押し殺してきました。そして、太陽系の最果てまで向かって、ついにこういった自分と対面することになるのです」

太陽系のはるかかなたの海王星で行方不明になった父を探すことが本作のメインテーマ。しかし、父を探す旅は同時に自分自身を見つめ直すことにもなるのだ。ブラッド・ピットは繊細な演技で、主人公ロイを演じた。第76回ベネチア国際映画祭でお披露目された際は「ブラッド・ピット史上最高の演技」と称賛されたそうだ。

写真:アフロ

会見の後半には、特別ゲストとして日本人宇宙飛行士であり、日本科学未来館館長の毛利衛さんと山崎直子さんも出席した。本物の宇宙飛行士を目の前にブラッド・ピットは、「もう一度宇宙に行きたいですか」と逆質問するなど、興奮した面持ちだった。こうして1時間あまりの会見は、2人の宇宙飛行士に囲まれて幕を閉じた。

写真:アフロ

そして、壇上から降りようとする瞬間、ブラッド・ピットは司会・進行を務めた女性の前まで歩み寄って、握手を求めた。最後までブラピは気遣いを忘れない男なのだ。

映画『アド・アストラ』特集はこちら(GYAO!)

映画『アド・アストラ』
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配給:20世紀フォックス映画
(C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

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