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静かに深まる大人の恋愛とは...映画『マチネの終わりに』

アカリ
アカリ

恋愛映画&人生映画が大好物。大学時代に観る専だと勘違いして入った映画研究会で、自主制作映画の女優をや...

大人が恋をするとどうなるか。大人の恋愛とは......。
はるか昔から数多くの芸術家たちが脈々と題材としてきたテーマに、一つの作品が挑んでいる。現在公開中の映画、『マチネの終わりに』だ。

原作は、芥川賞受賞作家の平野啓一郎の同名小説。
平野氏は音楽に造詣が深いことで有名で、緻密で想像力を掻き立てる。そんな彼の手による文字上での「音楽」を実際の音にして聴いてみたい、と思っていた読者にとっては、たまらない世界観となっている。

(C) 2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク

蒔野は若い頃から、溢れる才能でクラシックギターの神様を虜にしてきた。そしてたくさんの女性たちも。
音楽界での確固たる地位を築きながら、最近では自分の年齢や音楽界での立ち位置に、不安や迷いも感じ始めている。

(C) 2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク

そんな蒔野の前に現れたのが、小峰洋子(石田ゆり子)。
ジャーナリストの洋子はパリ・ニューヨークに住み、優秀でお金持ちな恋人リチャード(伊勢谷友介)と婚約している。
誰もがうらやむキャリアとプライベート。
でもそれをひけらかしたりしない、インテリで落ち着いた雰囲気の大人の女性。主演の石田ゆり子のはまり役といったところだ。
そして二人は映画のように出会い、映画のような恋をする。

蒔野と洋子は住む場所も業界も違うので、基本的には会えない。会う理由がない。
お互いに仕事があり、お互いの生活がある。
二人をつなぐのは、メールでのやりとりだけで、実際に会えるのは数回程度。
でもその会えない時間が、心の中でお互いの存在を大きなものにしていく。
でもやっぱりその会えない時間が、冷静に確実に二人を遠ざけていく。
「大人の」恋愛という側面だ。

(C) 2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク

どうしたら、大人たちは自分の気持ちに素直に行動できるのだろうか。
仕事や生活や世間体にとらわれて、時には自分のプライドが邪魔をしたりして、自分自身の感情も分からなくなっていく。

自分の気持ちに正直に、子供じみた行動をすれば前に進めるかもしれない。
でもそのときに払う代償とは?
......そんなことを考えながら仕事や生活をしていたら、あっという間に数年が経ってしまう。

(C) 2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク

でも、ある音楽を聴いたリ、ある映画を観たり、二人だけに分かる秘密のメッセージに気付いた時に、大人の物語は、動く。
好きな人の匂いや、一緒にいるときの空気感を感じた瞬間に、大人の恋の微熱は、上がる。
自由気ままに動けないからこそ、静かに深まる恋や愛もあるのかもしれない。

不器用な大人たちに、素敵な夢を見させてくれる大人の映画。
映画を起点に、音楽や小説でも『マチネの終わりに』の世界観に是非浸ってみてください。

『マチネの終わりに』 予告編

映画『マチネの終わりに』作品詳細はこちら
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アカリ
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恋愛映画&人生映画が大好物。大学時代に観る専だと勘違いして入った映画研究会で、自主制作映画の女優をやらされた経験アリ。『Lolita(1997)』『SATC』大好き。

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