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SATCのあのセリフの元ネタは、ほろ苦い大人の映画。

アカリ
アカリ

恋愛映画&人生映画が大好物。大学時代に観る専だと勘違いして入った映画研究会で、自主制作映画の女優をや...

ニューヨークに行くとしたら、絶対に行きたい場所と言ったらどこだろうか?
セントラルパーク? ブロードウェイ?
......私にとって外せないのが、「プラザホテル前」だ。

写真:アフロ

私の大好きなドラマシリーズ『Sex and the City』に、有名なワンシーンがある。
主人公のキャリーが、自分とは全く別のタイプの女性と結婚した元恋人のMr.ビッグに別れを告げるシーンである。

ニューヨーク・プラザホテル前。
キャリーは真っ白なドレスを着ていて、ビッグの前髪を撫でながらこう言う。
「Your girl is lovely, Hubbell.」(奥さん可愛らしい人じゃない、ハベル。)

ビッグは元ネタが分からずにキョトンとし、可愛らしい奥さんの待つ車へと帰っていく。
このシーンの元ネタとなっているのが、1973年の映画『追憶』である。

ColumbiaPictures/Photofest/ゲッティイメージズ

『追憶』の主人公はケイティとハベル。
2人は同じ大学に通っていたが、とにかく住む世界が違った。
ケイティは決して裕福とは言えない環境で、大学のほかにバイトをいくつも掛け持ちし、大学運動にも身を投じていた。
一方ハベルは、裕福で、外見もよく、スポーツ万能。ブルジョワなグループとつるんでいるが決して嫌味なところがなく、ユーモアのセンスもあるMr.パーフェクトといった感じ。

ふたりは、二人にしか分からない不思議な引力によって惹かれ合い、大学時代から数えて20年ほどの間、結ばれたり、離れたりを、不思議なほど繰り返す。(まるで『Sex and the City』のキャリーとビッグのように。)

お互いに違いすぎるから惹かれ合うのか、でも、違いすぎるから分かり合えないのか。
もはやケイティとハベル自身にも分からない、何か大きな流れ(多分こういうのを運命と呼ぶのだろう)に、二人は翻弄されていく。

ColumbiaPictures/Photofest/ゲッティイメージズ

ケイティは元々カーリーヘアで、この髪型がケイティ本来の気性の粗さ、情熱、手に負えなさを象徴している。
ハベルと付き合っている間はストレートヘアにしていて、周りからもあか抜けたと高評価である。でも、本来のケイティではない。

ColumbiaPictures/Photofest/ゲッティイメージズ

ありのままの自分を受け入れてくれる人が一番なのか。
少し背伸びをしても魅力的な相手と付き合う方がいいのか。
自分と相手のどちらを大事にできるか。

結局、
『Sex and the City』のキャリーとビッグも、
『追憶』のケイティとハベルも、
相手のことよりも自分のことを大事にすることを選んだ。

しかし、恋愛映画的にはビターエンディングでも、人生全体でみれば数年後とかウン十年後に、それがいい味を出すようになる。はず。
(特に、『Sex and the City』はシーズン2以降も観ていただきたい。)

ColumbiaPictures/Photofest/ゲッティイメージズ

ケイティを演じたバーブラ・ストライサンドが歌った『追憶』の主題歌は、こんな歌い出しで始まる。

「追憶」(原題: The Way We Were) から一部抜粋
Memories light the corners of my mind
Misty water-colored memories of the way we were

アカリによる意訳
思い出が、私の心の隅々まで温かい光で照らしてくれる
はっきりとは見えないけれど、綺麗な水彩画のような、私たちの思い出

過去の出来事はいつしか美しい思い出となり、見たくないところは無意識にぼやけて綺麗な水彩画に仕上がっていく。

経験している当人にとっては辛すぎる毎日でも。
思い出はいつも、私たちにやさしい。

映画『追憶』を観る
(GYAO!ストア|冒頭無料のお試し視聴あり)
配信終了日:2021年2月28日

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恋愛映画&人生映画が大好物。大学時代に観る専だと勘違いして入った映画研究会で、自主制作映画の女優をやらされた経験アリ。『Lolita(1997)』『SATC』大好き。

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