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【PR】果たして地球にとって人間は必要なのか? 理想郷『エデン』が存在する1,000年後の地球、しかしそこに人類の姿はいなかった

増田弘道
増田弘道

転んでもただでは起きない、アッと驚く視線で作品を読み解くアニメウォッチャー。著書「製作委員会は悪なの...

Netflixオリジナルアニメシリーズ『エデン』5月27日(木)より全世界独占配信中

人間は地球にとって必要な存在なのか? 明るいトーンが特徴的な映像とは裏腹に、どこまでも重いテーマが迫ってくる作品、それが『エデン』である。地球温暖化問題が人類最優先課題になりつつある現在、この作品を見ていると、太宰治ではないが「生まれてすみません」という意識が芽生えてくる心地だ。人類のみならず生物全体にとって掛け替えのない生存の場である地球に対し、人間の取るべき姿勢を問う『エデン』について考えてみたい。

人類がいない世界に登場した赤ん坊

人類が滅亡して1,000年、地球はロボットたちが暮らす「理想郷」となっていた。農産物から抽出されるエネルギーによって「充電」されるロボット。ある日、E92とA37と呼ばれる農業用ロボットは偶然にも人間の赤ん坊サラを拾う。二体のロボットは理解不能のままサラを育てるが、その課程で次第に家族になっていく。やがて好奇心いっぱいの少女に成長したサラは "エデン3"にというロボット組織の存在を知る。人間を排除しようとするその組織に自分が知りたいことが隠されている気がしてならない。

そもそも、なぜ人間は自分だけなのか? 自分はどこから来たのか? ほかの人間は存在するのか? そんなサラの存在に気づいたのが"エデン3"の支配者ゼロ。なぜこのロボットは人間を憎むのか。そんなゼロの存在に興味を持ち、調査するサラの前に「現れた」フィールズ博士が全ての鍵を握っているようだ。ゼロの指令によりサラとその仲間のロボットの排除がはじまった時、地球の未来も動きはじめたのであった.........

Netflixオリジナルアニメシリーズ『エデン』5月27日(木)より全世界独占配信中

Netflixが挑む"和術洋想"プロデューススタイル第2弾

『エデン』の世界をクリエイトしたのはNetflixが現在挑んでいる国際協業システムのチームである。これは4月にリリースされた、同じNetflixオリジナル作品『Yasuke -ヤスケ-』で見られたもので、主にプロデュースとストーリー、音楽が「洋」、現場が「和」というスタイルであるが、今回さらにアジア(台湾、アニメ制作スタジオ「CGCGinc.社」、アートディレクターを中国のクローバー・シェ)が加わるといった多様ぶりである。Netflixのプロデューススタイルがさらにもう一歩進んだ形になっているが、その中心にいるのがアメリカ人のジャスティン・リーチである。

日本のアニメ業界で知る人ぞ知る存在の彼は、『アイス・エイジ』『ロボッツ』『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』などのCGアニメーション制作で有名なアメリカの名門ブルースカイ・スタジオの出身で、2001年にProduction I.Gの『イノセンス』にCG クリエイターとして参加するために来日したという経歴を持つ。2012年には湯浅政明や押井守と共に、日本初のクラウドファンディングを活用したProduction I.G制作『キックハート』を成功させ、2018年には東京にQubic Picturesを設立、かねてからの夢である「日本のアニメーションと西洋のアニメーションの融合」を実現させるべく『エデン』の制作をスタートさせた。そんなキャリアのリーチであるからこそ、監督入江泰浩(「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』)、脚本うえのきみこ(『王室教師ハイネ』『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 ~サボテン大襲撃~』) 、キャラクターデザイン川元利浩(『カウボーイビバップ』)といった才能をキャスティングし、組み合わせることができたのである。

Netflixオリジナルアニメシリーズ『エデン』5月27日(木)より全世界独占配信中

人類が姿を消した地球は理想郷『エデン』なのか?

今までの日本のアニメでは考えられない多国籍スタッフ(日本、アメリカ、台湾、オーストラリア、フランスなど)で製作された『エデン』のテーマも非常に国際的なものである。それは、世界各国が最優先で取り組まなければならない課題となった、地球温暖化(気候変動リスク)による環境破壊が行き着く先はどこかというものだ(かつてはそれが核戦争などであったが)。いずれにせよ、『エデン』が」我々に突きつけているのは、「地球にとって果たして人間は必要なのか?」ということである。人間は地球の主人公であり、人間のために地球は存在するといった驕った思想に対するアンチテーゼであり、一人一人がその問題に対し考えなければならない時が来たことを知らせる作品が『エデン』なのだ。是非一度見て自分なりの答えを見つけてみてはどうだろうか。

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増田弘道
増田弘道

転んでもただでは起きない、アッと驚く視線で作品を読み解くアニメウォッチャー。著書「製作委員会は悪なのか? アニメビジネス完全ガイド」(星海社新書)、「デジタルが変えるアニメビジネス」(NTT出版刊)、編著「アニメ産業レポート」(日本動画協会刊)など。映画評論・情報サイト BANGER!!! で映画評を執筆。

記事はここで終わりです。

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