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【PR】人類滅亡のカウントダウンに、スターたちの強烈な演技が化学反応。すべてが新鮮な快作!

斉藤博昭
斉藤博昭

映画専門のフリージャーナリスト、フリーライター。ダンサー経験もあるのでミュージカルにはうるさく、幼い...

Netflix映画『ドント・ルック・アップ』12月24日独占配信

どんな目的で映画を観るか? 話題性やテーマ、好きなジャンル......と、そのきっかけは多岐にわたるが、実写の場合、「出演俳優」が大きな要因になる。おなじみの俳優が今回はどんな活躍をみせてくれるのだろう。その熱演に思わず心を揺さぶられるのか、あるいは予想を裏切る豹変やアクションでサプライズを提供してくれるのか。そんな部分に期待を高める人にとって、この『ドント・ルック・アップ』は最高の一本になるはずだ。

ストーリーの基本は、人類が滅亡の危機を迎える一大パニックドラマ。地球をめがけて飛んでくる巨大な彗星が発見され、半年後に太平洋に落下すると試算される。その衝撃はあまりに大きく、高さ数キロの津波によって人間たちは生き残ることができないと予想され、天文学者の博士と、彗星発見者で教え子の大学院生は、とりあえずホワイトハウスへ直訴に向かう。『アルマゲドン』や『デイ・アフター・トゥモロー』など、過去の人類滅亡アクション映画も頭をよぎる展開だが、監督の名を聞けば、別ベクトルへ突き進むと予想できる。その名は、アダム・マッケイ。

「サタデー・ナイト・ライブ」出身で、映画では『俺たちニュースキャスター』などを監督。ぶっとんだコメディの名手として映画ファンの心をがっちりつかみ、近年は『マネー・ショート 華麗なる大逆転』『バイス』と、社会・政治への強烈なメッセージを込めた骨太な作品で、なんと2作続けてアカデミー賞監督賞にノミネート。押しも押されぬハリウッドの巨匠に登りつめた。

そんなマッケイが、お決まりのパニックアクションを撮るわけはなく、巨大彗星落下のカウントダウンに翻弄される人々を通し、もっと恐ろしい現実をブラックに描き出したのが本作。しかも基本的にシリアスドラマだった『マネー・ショート』や『バイス』とは違って、ノリノリのテンポのコメディ色が濃厚。何から何まで予想を裏切って、ジェットコースターのように進んでいく展開に乗せられる感覚だ。

Netflix映画『ドント・ルック・アップ』12月24日独占配信

ここで、冒頭に書いた俳優たちの魅力が生きてくる。アダム・マッケイ監督の作風とキャリアから、彼との仕事を望むスター俳優たちは数知れない。今回の『ドント・ルック・アップ』にもアカデミー賞受賞者だけでも5人(そのうち4人はノミネート常連という超実力者!)集まるという豪華キャストが実現した。

まず中心になるのが、天文学者役のレオナルド・ディカプリオと、その教え子役のジェニファー・ローレンス。基本的に2人は、人類の危機を訴える役どころなので、大きくハメは外さないものの、メディアに翻弄され、思わぬ運命になだれ込む姿に、それぞれキャリア最高の熱演をみせる瞬間がある。

Netflix映画『ドント・ルック・アップ』12月24日独占配信

そして出てくるだけで、圧倒的に場をさらうのが、メリル・ストリープ、マーク・ライランス、ケイト・ブランシェットの3人。ストリープはアメリカ大統領役で、女性ということでどこかヒラリー・クリントンも頭をよぎるが、トランプを痛烈に皮肉って演じているのも明らかで、名人芸との相乗効果で爆笑が止まらない。彼女を通して浮き彫りになるホワイトハウスの実態は、かなりリアルだと感じられ、世界危機に対するトップの判断に納得した後、背筋が凍るのも、これまたブラック。

マーク・ライランスが演じるのはIT大企業のCEOなのだが、こちらも実在の人物が重なりつつ、つかみどころのない怪しさが"らしい"し、ケイト・ブランシェットのニュースキャスターは、カメラが回っている時の顔と、裏の顔のギャップが、これまた"らしい"。以上5人の芸達者ぶりに感動しながら、セルフパロディともいえる人気ミュージシャンを豪快に演じるアリアナ・グランデ、口が上手いが、肝心な時に頼りない大統領の息子役のジョナ・ヒル、さらに異彩を放つ、いま最高に売れっ子のティモテ・シャラメ......と、どこを切ってもキャストの魅力が全開になっており、だからこそ最後まで一気の勢いで観てしまうのだ。

彗星落下を防ぐための壮大なプロジェクトは、その映像もスケール感たっぷりなのでリアリティがあるし、合間に挟まれる、地球の生物たちの映像が、人間たちの狂った行動への批判ともとれたりと、とにかく見どころに次ぐ見どころなのは間違いなく、キャストも含めた作り手のサービス精神は満点。

クライマックスの展開も、ありきたりのアクション大作に慣れ親しんだ人には新鮮かもしれない。『ドント・ルック・アップ』は"映画の可能性"を広げてくれる快心作なのである。

Netflix映画『ドント・ルック・アップ』12月24日独占配信

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斉藤博昭
斉藤博昭

映画専門のフリージャーナリスト、フリーライター。ダンサー経験もあるのでミュージカルにはうるさく、幼い頃からあこがれの国だったイギリスの映画が大好物。ベスト1本挙げるなら『ザ・コミットメンツ』。

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