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【PR】新聞記者×政府関係者×市井の人々の群像劇!Netflixシリーズ『新聞記者』他人事とは思えないリアリティが突き刺さる力作!

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映画ライター/編集者。1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌の編集プロダクション、映画WE...

「新聞記者」は、2022年1月13日(木)、Netflixにて全世界同時独占配信

2019年の日本映画界の一つのトピックといえる『新聞記者』から2年――。日本アカデミー賞にて最優秀作品賞・最優秀主演男優賞・最優秀主演女優賞に輝いた本作が、Netflixの連続ドラマとしてリブートされた。

企画・プロデュースは『新聞記者』はもちろん、『ヤクザと家族 The Family』『MOTHER マザー』『空白』など、現代社会のひずみに切り込む力作を世に送り出し続けるスターサンズの河村光庸。監督は映画版から引き続き藤井道人が務め、主演は米倉涼子、そして綾野剛と横浜流星という"藤井組"のふたりが重要な役どころを託された。本稿では、2022年1月13日に配信を迎えるNetflixシリーズ『新聞記者』(全6話)の映画版との違いや独自性に注力し、魅力を紐解いていきたい。

まずは、簡単なあらすじを紹介しよう。本作は、中部財務局が、首相夫人と関係の深い学校法人に対して国有地を格安で売却した「栄新学園問題」を中心に、国家の闇が暴かれていく社会派サスペンス。端的に言えば、政府関係者の不正行為を暴き、真実を伝えようとする新聞記者、事件に関わってしまった政府関係者、それらを見守る市井の人々の群像劇だ。

そこに、「国家主導の文書改ざんと、巻き込まれた者たちの悲劇」「監視社会の恐怖と情報操作の危険性」、さらには「新型コロナウイルス」といった要素が絡み合い、私たちが生きる"いま"と密接にリンクしていく。エンターテインメントとして一級品でありながら、他人事とは思えないリアリティが突き刺さる力作だ。奇しくも、コロナ禍で国民一人ひとりがより国家について考えるようになり「真実」への関心が高まってきた今のこの時期に、これほどフィットする作品もないのではないか。

「新聞記者」は、2022年1月13日(木)、Netflixにて全世界同時独占配信

様々な試練に晒されながらも"声なき声"に耳を傾け、真実を追求せんと走り続ける主人公の新聞記者・松田杏奈(米倉涼子)。対して、徹底して保身に回る政府関係者や、圧力に屈する現場の人間、ひいてはメディアや検察局――。真実に光を当てようとする者たちと真実を隠蔽しようとする者たちの闘いの記録という意味では、『スポットライト 世紀のスクープ』や『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』といった作品とも共鳴する部分もあり、Netflixにふさわしい世界水準の国産ドラマといえるだろう。

また、映画版との最大の違いは、新聞記者×政府関係者×市井の人々の群像劇になったこと。もっと言うと、新聞配達をしながら大学に通う就活生・木下亮(横浜流星)の目線が入ったことで、観る者がよりダイレクトに"自分事"として受け止められるつくりになっている。「全部上の人たちが決めている」とうそぶき、政治に興味を持てない青年が、国家の一大スキャンダルを前に傍観者ではなくなっていくストーリーは、私たちと同じ目線からスタートしているため観やすく、ある意味で容赦がない。悠長に構えて観ることができないからだ。

「新聞記者」は、2022年1月13日(木)、Netflixにて全世界同時独占配信

そして、注目したいのは単なる善悪二元論に埋没していないこと。若手官僚・村上真一(綾野剛)は、事件に関与してしまったことで罪の意識にさいなまれ、憔悴していく。だが彼は、上司に課せられた職務を全うしただけにすぎず、ある種の被害者だ。このように、本作は松田・村上・木下といった立場の異なるキャラクターの内面に深く潜り、個々人の苦悩や葛藤を掬い上げる。そのため、プロパガンダ的な押し付けが皆無で、「ここに自分が置かれたら、どうする?」と視聴者が自問しながら見守ることができるのだ。

つまり、木下という市民の存在によって間口を広げつつも、松田というジャーナリスト、村上という政府関係者、さらには吉岡秀隆や寺島しのぶが扮する公務員や妻に対してもしっかりと共感できる"寄り添いの美学"(これは藤井監督の真骨頂でもある)が全編に行き届いており、感情を持っていかれるような出演陣の力演も相まって、物語に付随するエモーションが格段に高い。それは、ユースケ・サンタマリアらが扮する"敵側"においても同じ。誰しもに"弱さ"はあり、それこそが人間。さすれば、複雑さを持った人間が形成するこの社会もまた、表面的な正邪では測れない。だからこそ、真摯なまなざしを持って、時代に斬り込むのだ――。現実の"鏡"であり、作劇の"鑑"である『新聞記者』は、世界の理すらもつまびらかにする。

「新聞記者」は、2022年1月13日(木)、Netflixにて全世界同時独占配信

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映画ライター/編集者。1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌の編集プロダクション、映画WEBメディアでの勤務を経て、独立。映画・アニメ・ドラマを中心に、本や漫画、音楽などエンタメ系全般のインタビュー、レビュー、コラム等の執筆や、トークイベント・映画情報番組に出演。映画評論・情報サイト「BANGER!!!」で執筆。猫とカフェに弱い。

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