『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』ハリソン・フォード主演で描く、社会派ドラマ レビューまとめ
アメリカの不法移民問題をハリソン・フォード主演で描く社会派サスペンスドラマ。不法移民たちの置かれた過酷な現状を、I.C.E.(移民税関捜査局)捜査官の主人公マックスの、職務と良心のはざまで苦悩する姿を通して描く。監督は『ワイルド・バレット』のウェイン・クラマー。
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人権が、希望が、かすんでいく、、、
アメリカには、911テロの後、「不法移民を見ればテロリストと思え!」 というほどの緊迫感が存在しています。現代のアメリカは、恐怖と背中合わせだということもよくわかります。法は絶対であり、正義の名の元に行使されなければならない。しかし、本当に法が全てなのか、というのが本作からの問題提示です。法の行使により、家族が離れ、夢を打ち砕かれ、悲劇を生み出すこともある。
- Kurosawapapa
- 2013年07月05日 08時24分
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人生を左右する「決断」
ハリソン・フォードが脚本に惚れこみ メジャー以外で初めて出演を決めたという映画は、アメリカの「移民問題」を深く描いたものであった。 様々な人種や立場の人間が移民制度に翻弄される様子、それを並行して描くつくりは「クラッシュ」 や 「バベル」 に似ている。「移民問題」を多角的視点で描いたことで その解決の難しさが判りやすく表現されている。
- バツイチ王子
- 2013年01月28日 19時08分
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自由の国で自由を奪われた人々
この映画には他にも韓国、オーストラリア、南アフリカ、ナイジェリアと出身も境遇も違う多くの不法入国者が登場します。皆それぞれ自由を求めてアメリカへやって来た。それが逆にアメリカの手によって自由を奪われてしまう。一番印象的だったのが、バングラデシュ出身の15歳の少女タズマリのエピソードです。学校の授業で9・11の実行犯を怪物では無く人間だと発言してしまったため、FBIに家宅捜査され、テロを認める危険人物されてしまう。
- ner********
- 2013年02月06日 10時07分
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眼をそらしたくなる事に眼をそらさない勇気
不法移民問題、なにが本当の正義なのか 9.11以降の中東系の人々の扱い。考えさせられる重い問題提起がされるのですが、威圧的?反論の余地をはさませないぞ!オーラを感じるのです。おそらくそんな意図は全くないのでしょうが、真正面から向き合いすぎたが為に、そのように感じてしまうのかもしれません。
- sav********
- 2010年12月20日 21時49分
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地味だけど胸に迫る移民たちの群像劇
映画の最後で、彼らのある者はハッピーな結末を迎え、ある者は失意や悲しみに沈む。バングラデシュ出身の、15歳のムスリム少女とその家族の運命には泣かされた。アメリカの移民たちの悲しみと希望が、日本人の私たちにも手に取るようにわかる貴重なドラマであることは、間違いないと思う。国籍や人種を超えた、人間としての共感と同情について教えられた。
- t70********
- 2011年03月05日 23時16分
配信は終了しました。